お兄ちゃんと私 (ページ17)

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嫌でも逃げれないもの2 ページ17

えっ．．．そんな強引に抑えていいの？
嫌だって言ってるのに？
Aちゃんを見れば必死に手を伸ばして助けを求めてる

俺はとりあえずAちゃんの手を握って落ち着かせようとしてみる
すこし落ち着いたけどいざ検査が始まるとまた泣き出して見てるのが正直辛い
大人っていったってまだ俺らから見たら子供だし、こないだ成人したばかりなんだよ？
まだまだ幼い
それに小さいころ頃から病気と関わってるなら不安なんて大きいだろうし
ベッドからどうにか動こうとするAちゃんを抑えてたら検査室のドアが開いてつい抑える手を緩めてしまった

先生『あっ！』

翔『うわっ』

一目散にドアに向かったAちゃんと入ってきた誰かがぶつかったのが見える

『うわっ．．．A！』

『おにぃ．．．』

翔『にの！』

和也『翔さんすいません、やっぱりパニック起こしたみたいですね。先生もすみません』

先生『いや大丈夫だよ、まだ時間はあるから少し落ち着いたら再開しようか』

『おにぃ帰る．．．』

和也『検査終ったら早く帰ろう？』

『いまかえるの』

和也『でもまだA検査頑張れてないじゃん』

『頑張ったよ．．．MRやったもん』

和也『MR頑張れたの？すごいじゃん！じゃあこれも頑張ろう？』

『これはやらない！』

和也『なんで？先生も一生懸命準備してくれたのに？』

『検査なんてしらない、どこも悪くないもん』

和也『どこも悪くないの？まあとりあえずベッド座って話しよう？兄ちゃん、ちゃんと話聞いてやるから』

そういってベッドに引き戻すにの
俺らがやったらわんわん泣いて暴れたのににのがやったら一発
やっぱりAちゃんにとってにのって大きい存在なんだな．．．

しばらく泣いてたAちゃんもにのが来て少し落ち着いたのか笑顔を見せてくれた
そのタイミングでにのはAちゃんを再びベッドに寝かせる

和也『翔さん、一緒にそばに居てもらっていいですか？』

翔『あぁ、いいよ！』

和也『ありがとうございます！左手握っててやってもらえますか？』

翔『了解！』

和也『先生、もう検査始めて大丈夫です！』

にのの声を合図に再び検査が再開

『ん．．．やだ．．．かえる．．．』

Aちゃんの身体に電流が流れるたびにAちゃんは泣きながら身体をよじって逃げようとする
見てるこっちまで辛くなってくる