お兄ちゃんと私 (ページ47)

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弱音5ーあなた×智ページ47

やだ．．．
やめて、来ないで．．．いやっ！

『っ．．．！』

怖い夢を見て目を開けると
私を押さえてる看護師さんと注射を刺そうとしてる先生と私の手を握ってる智くんが居て
私の頭の中は混乱
え、なに？なんでいるの？やだ．．．

『や．．．や．．．やだ、やだ！』
腕を押さえてる看護師さんから逃げようと動く私

豊崎『すぐ終わるからね』

『やだ．．．いやっ．．．！』
なんだか急に怖くなって涙が溢れてくる
いつもならこんなの平気なのになんで？
すごく怖い。助けて、おにぃ助けて．．．

智『すぐ終わるからちょっと頑張ろう？』
そういいながら智くんは私をベッドから起こしてくれて
私の身体をぎゅっと抱きしめてくれた
そしたらすごく落ち着いて．．．
なんだろう．．．おにぃに抱きしめられてるような気分
全然怖くない

直ぐに先生が点滴をしてくれて私は再びベッドに横に寝かされる
智くんのよく頑張ったね、偉かったねって優しい声が聞こえてきて
なんだか気持ちよくなって眠りについた

智side

先生がAちゃんがベッドに入ってウトウトしたのを確認して
安定剤を取りに行った

Aちゃんのためにも
いまは眠らせたほうがいいって

確かに今日は色々ありすぎたもんね
身体もきっと疲れきってる

注射をしようと先生が動いたらAちゃんが起きちゃった
怖い夢でも見たのかなすごく怖がってる

一旦Aちゃんの身体を起こしてあげて
優しく抱きしめてそっと声をかけたら安心したのか少し落ち着いて注射させてくれた

ゆっくりベッドに寝かせて声をかけてあげたら
Aちゃんは薬が効いてきたのか眠りに落ちていった

今日にのは仕事でよかったのかもしれない
きっとAちゃんのこんな状況を見たらにのだってきっとどうにかなっちゃう
おいらだって少し焦ったくらいだから
いま不安でいっぱいのにのには耐えられないと思う
だからきっと今日はおいらでよかったんだ
Aちゃんが抱えてる不安や恐怖も少し分かったし
あとはおいら達も先生と一緒になってサポートしていかなきゃね

そっと眠ってるAちゃんの頭を撫でておいらは一旦病室を後にした