お兄ちゃんと私 (ページ15)

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定期検査3 ページ15

翔『にの居ないとダメですか？』

豊崎『いなくてもできることはできるんですけど．．．もしパニック起こしたとき落ち着かせられるのはお兄さんだけなんですよ．．．』

『先生恥ずかしいから言わないでよ！』
誘発電位検査がどれだけ痛いか先生知ってるの？
めっちゃ痛いから！身体に電気が流れてるんだよ？
ビリビリって．．．
本当にやだ、翔くんに見られたくないしパニック起こさなかったためしがないから本当に無理。
なんで今日に限っておにぃ仕事なの

豊崎『あぁ、ごめんごめん。』

翔『パニック．．．』

豊崎『私と看護師で抑えればできるんですが．．．それやると彼女の精神的にも負担になるので』

翔『そうですか．．．』

豊崎『とりあえずAちゃん、先にＭＲだけやっちゃおうか』

『え、やるの？帰りたいんだけど』

いまにも泣き出しそうなAちゃんを宥めてなんとか検査室に
いつも見てる明るいAちゃんとは違って幼さを感じた
幼児退行とまではいかないけどすこし幼くなった気がした
そういえばAちゃんの病気って聞いたことないな．．．
興味もなかったしにのも話さなかったから．．．

検査室に入っていくAちゃんを見送って俺は部屋を出た

看護師『１時間くらいで終りますので』

翔『よろしくお願いします』
そうだ、にのに連絡入れといたほうがいいよな．．．

翔:にのいま病院なんだけどAちゃん今日、誘発電位検査やるらしくって嫌だって言ってる。とりあえずいまはＭＲの検査受けてる。

和也:あ、翔さんすいません！誘発電位検査．．．Aが大嫌いな検査です。とりあえず早く仕事終わらしてそっち行きます！先生にもよろしく伝えといてください。あと、A誘発電位検査の時いつもパニックになるんでパニックになったら背中撫でて落ち着かせてください。ビックリするかもしれませんが．．．

翔:分かった！任せて。にのも無理しないで

和也:大丈夫ですよ(笑)

ー
１時間ちょっとしてAちゃんの検査は終わって先生とAちゃんが出てきた

翔『お疲れさま』

『先生絶対やんなきゃダメ？』

豊崎『ダメ』

『うぅ．．．』

豊崎『とりあえずMRの検査は終わったのであとは誘発電位検査だけになります。誘発電位の検査は多少時間がかかるので先にお昼食べてきてもらって１３時頃から始めましょう』

翔『分かりました、お願いします』