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Akechi.Side
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＿校門前＿
俺は一人で歩いていた。
「ったく‥‥卒業式の日ぐらいちゃんと起きろよ‥‥」
自分の家を出て、蘭を迎えに行こうとした時蘭からメールが届いた。
しかも‥‥
「寝坊した、先行ってて」
おいおい‥‥って感じだ。
今日は“本当の”卒業式だってのに。
そんな事を思っていると、俺の横を一台の車が横切った。
そしてその車は校門の前に止まり、後部座席の扉が開く。
『ありがと、お母さん』
「‥‥‥‥ん？」
『うん、またあとで』
え、待って。
‥‥‥‥蘭‥‥‥‥？
『‥‥！、秀一っ！！』
「！！」
俺に気付き手を振って近づいてくる。
『本当ごめん‥‥卒業式の日なのに』
「あ、いや‥‥それはいいけど‥‥
お前‥‥」
『ん？』
「髪どうした‥‥」
そう、あの３年間ずっと金髪に近い髪型だった蘭が、今、俺の目の前蘭は黒髪になっている。
昨日はいつも通りの髪型だったのに‥‥‥‥。
『あぁ‥‥卒業式の日くらいちゃんとした髪で行きなさいって言われて。
スプレーしてきた！』
「スプレーかよ」
『うん！
どう？３年ぶりの黒髪は。』
「別に、普通」
『‥‥ちぇー
ちょっとは褒めてくれたっていいじゃん。
秀一だって髪型変えたくせに』
「俺は関係ないだろ‥‥」
不貞腐れる蘭。
正直なところ日に日に、大人になって行く蘭にふさわしい奴になりたくて、俺も大人っぽい髪型とか色々、勉強した。
だって、蘭の奴‥‥モテるんだもん。
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作者名：ねむ
| 作成日時：2019年9月17日 20時
