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バタンと
勢いよく閉めた扉にもたれかかり、
ふぅー・・
と、一つ息を吐く。
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まだドキドキしている心臓は
やっぱり思い通りに動かない。
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濡れっぱなしのスカートを
体に巻かれたタオルで拭き、
放ったままのタイをスルっと抜いた。
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今日一日で
どれだけ心拍数が上がったか。
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それ全部が
カズにぃのせいっていうのが
すごく悔しい。
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部屋着に着替えると、
まだ湿ったままの髪を上げて高い位置で結った。
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晩ご飯を作らなきゃと思い、
部屋の扉を開けると
階段を上がってきたカズにぃと
バッタリ遭遇してしまい、
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言葉を交わす前に通り過ぎようとしたら
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和也「あ、そーだ。」
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と、カズにぃの言葉が私を引き止めた。
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「・・何？」
和也「ふふ(笑)そんな警戒すんなよ。」
「だ・・だって。」
和也「妹になんか何もしねぇって。」
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カズにぃがそう言って、
小さく笑う。
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え・・
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じゃあ、さっきのは何もしていないって言えるの？
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何ソレ。
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だったら、尚更悔しい。
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「で、なに？」
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ちょっと距離をとって、
素気なくそう問うと、
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和也「あー・・、もう、いいや。」
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何か考えているような表情でそう言い、
カズにぃは
ダルそうに自分の部屋へ入って行った。
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革ベルト
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作成日時：2012年4月7日 12時
