幸せ

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涼太side









あれから亜嵐くんも髪を染めてだいぶ就活にもやる気を出してきたみたい。



３年になって授業も少なくなったし、それぞれの進路に向かって動き出した俺達は、あまり集まることがなくなった。







亜嵐「涼太〜、俺まみちゃんに利用されることになった」


涼太「…全然話が見えてこないんだけど」


亜嵐「まみちゃん、彼女持ちに恋してんだって。それが辛くて俺と連絡とってたみたい」


涼太「とんだ小悪魔ちゃんだね」


亜嵐「そうなんだよ、でもなんか助けてあげたくてさ」





亜嵐くんが助けないといけないのはその子じゃないでしょ




亜嵐「え？ごめん、もっかい！」


涼太「いや…なんでもない。これからAちゃんとご飯だから行くね。」


亜嵐「え、なにそれ。聞いてないんだけど」


涼太「なんでいちいち亜嵐くんに報告しなきゃいけないの(笑)」


亜嵐「……涼太さ、Aのこと、どう思ってんの？」


涼太「………」


亜嵐「好き、とか？」


涼太「そうだよ」


亜嵐「え、」


涼太「って言ったらどうする？俺だったら認めてくれる？」


亜嵐「……っ」


涼太「冗談。じゃ」








ねぇ、やっぱり亜嵐くんはAちゃんのことまだ好きなんじゃないの？


気づかせてあげたらAちゃんは幸せになる？





でもごめん。
Aちゃんを亜嵐くんに渡したくない




亜嵐くんが本当にいいやつなのはわかってる


いつも明るくて、大学で友達の出来なかった俺に話しかけてくれて、大学生活楽しくなった。




ちょっと残念な部分もあるけど憎めない。



亜嵐くんみたいないい男、勝てっこない






だからお願い。
亜嵐くん、自分の気持ちに気づかないでいて。









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