No.34 ページ34
【MASAKI】
あの日から、翔ちゃんはみるみるうちに回復して行った。
まあ、まだ熱は下がり切っては居ないんだけどね。
37℃前後になって、吐き気も無くなったし頭痛もほとんど無くなったらしい。
体の傷も塞がって、あと何日か安静にしてれば大丈夫なみたい。
でもね。
大変なことも、あったんだよ。
あれは…、双子を連れて来た次の日かな…。
その日も顔を出した智達が帰ったあと、少ししてからあの母親達が来たんだ。
翔ちゃんもまだ全然その時は治ってなくて、嘔吐も痙攣も繰り返してた。
そんな時に、来ちゃったんだ。
母1「失礼します、相葉さんいます？」
相「…え？」
ノックもしないで入ってきた3人の母親達。
翔ちゃんの呼吸は、相変わらず早くて弱々しい。
相「はい…、なんでしょうか…？」
できるだけ、表情を作って顔を向ける。
そうでもしないと真顔になっちゃう。
母2「そちらの方が家の子に怪我をさせたんですよ？
どう責任とってくださいます？」
相「責任…ですか。」
母3「ええ、もちろんとってくださいますよね？
だから父子家庭はダメなのよ。
どうしてこうも子育てがなってないのかしら。」
相「…今回のことは、本当にうちの子に非があるんでしょうか。」
母1「はい？」
相「障害があるのは、あの子達のせいではありません。
むしろ非があるとすれば、僕の方です。
障害のある体で生まれてしまったのは、辛いことだとは思います。
でも、可哀想な子達ではないんです。」
母3「何を言ってるの？」
相「…本当に悪いのは、こっちじゃないって言いたいんです。
櫻井だって悪くありません。
あなた達のお子さんに突き飛ばされて、そのまま2人だけで落ちていたら、間違いなくあの子達は命を落としていた。
櫻井は、自分の危険も顧みずに双子を助けてくれたんです。」
母2「だから、なんですか？
うちの子達はこの男に押されて転んで怪我したんですよ？」
相「…櫻井は、階段側には押していません。
担任の風間先生がそう言っていました。
あの状況の中で、櫻井はあなたのお子さん達も守ろうとしたんです。
それに、あなたのお子さんがやっていることはいじめであり殺人未遂です。
…櫻井はまだ本調子ではありません。
お引き取り下さい。」
母1「何よ、偉そうに。
私たちが悪いって言いたいの？
どうなのよ、あなたも！」
そう言って、翔ちゃんの方に近づいていく1人。
…まずい。
本能的に、そう感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
智宮SK(プロフ) - (名前)ゆぃ@あらしっくす←さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、嬉しい限りです。色々な試練もありますが、暖かく乗り越えていけるようなそうな作品にしていきたいと考えております。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2019年1月20日 15時) (
レス) id: 5c0a0b0fa2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆぃ@あらしっくす←(プロフ) - 智宮SKさん、いつも更新楽しみにしています！設定も内容もものすごく良くて、本編の方もこちらの方も大好きです。語彙力低くてすみません(笑)これからも更新楽しみにしています！陰ながら応援しています。 (2019年1月20日 0時) (レス) id: 8d153c8151 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くろしば | 作成日時：2019年1月6日 1時
