【あんスタ】愛を零してマルグリット【合作短編集】 (ページ5)

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アイスココア／逆先夏目ページ5

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あーてか私これ本当にガチで凄い毎日というか毎秒感覚で思うのだけど、いや盛り過ぎかもしれないけど本当に思うのよ信じてちょうだい、なんで推しってこんなに顔がいいんだろうなあって。どんな生活送ってどんなスキンケアしてるのかしら…いやあでもそれにしてもじゃない？スキンケアしてるとはいえいくらなんでも綺麗すぎるって話！ライブの時なんかさは、ファンのためにず～っと笑顔でさ、歌って踊ってって、それ凄い辛いと思うのよ、なにかを保つって何に関しても続かないことが多いのよね私もそうだから。え？なにそれそう考えたら余計しんどくなってきたじゃない無理しんどいつらい推し超好き愛してるアイドルになってくれてありがとう生まれてきてくれたことに感謝…

彼女が長々とアイドルについて熱弁を始めて早4時間。先程新しく注文したばかりだと言うのに、グラスの氷も徐々に溶けてきてこれからこのアイスココアがぬるくなり始めるという頃、少しの涙を浮かべるキラキラ輝く目とだらしなく広がり笑う口に昂揚して紅く染まる�茲を両手で覆いながら推しへの感謝の言葉で一旦一人語りが終わった模様。

目の前にいるボクの幼馴染である彼女はオタクだ。中でも自分で言うのもなんだが光り輝くアイドルのオタクだ。色んなアイドルのライブに行ったりグッズ集めとかするからいつもお金がないって嘆いている。

そしてすぐさま切り替えが早すぎる彼女に夏目はどう思う？と話を振られるが、アイドルにアイドルの話をするのは彼女的にOKなのだろうか、ボクがその大好きなアイドルだということを忘れているだけなのか分からないが、一応ボクもそのアイドルだからネと言っておき、そうダね…と少し考える仕草をする。彼女は少し呆けた顔をしたのちににへら、と笑った。

「夏目がアイドルなことをこの私が忘れるわけないでしょお！それに夢ノ咲のアイドルは全員調べ尽くしてあるし、勿論ライバル校だったり教師のことだったり色々……ああその中に夏目も入ってるから安心してね。こんな身近にアイドルがいるなんて信じられないけれど、私と夏目は幼馴染なんだし特別おかしなことではないわよね。こんなの本人達次第でザラだと思うわ、そんなに珍しいことでもないと思う」

彼女は何で発車が掛かったのか、オタク特有の早口でペラペラとまた喋り始める。こうなった彼女は誰にも止められないし、もちろんボクにだって止められない。

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