困った作家さん【ヒプマイ】 (ページ3)

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勧誘と説得ページ3

『お客さんが忘れ物しちゃったみたいなので少し追いかけてきます！！』

店員「え、間に合う？」

Aは困った人がいたら進んで助けるお人好し、

見捨てることができないのだ。

『お客さ～ん！！！忘れ物～！！待ってくださ～い！！そこの！！！袴の人！！！！』

「…！？……あああ！！！万年筆セット！！！」

『…よかった…間に合った…！』

「わざわざ走って届けに来てくれたんですね？？ああ本当にありがとうございます…なんとお礼をしたら…」

『お礼？全然大丈夫ですよ！お気になさらず！！それでは！！戻りますので！！！』

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ…

「………ふん…なるほど…」

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それから幻太郎は頻繁に通うようになった。

そんなある日。

「あの、小説とか好きですか？」

『小説？たまーに読むくらいですかね』

「ほう…もし今より高い給料が得られる仕事があるとしたら、貴方やります？」

『ちょ、そういう話はここでしないでください！ほら早く。なんですか？ご注文は』

「はぁ、コーヒー1つでお願いします。」

『…何かお話あるんでしたら後で裏口来てください』

「おおお…！」

ココデAノお人好しスキルガ発動シタ。

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『で？なんなんです？』

「実はですね、小生作家なんです。」

『まぁ…何となくは知ってました』

「そこで、貴方に是非小生のお手伝いさんをしてもらいたいという話なんですよ。まぁ、所謂執事的なやつですかね？」

『お手伝い？なんで私？』

「万年筆を届けてくれたとき、貴方の人の良さに感動をしました。この人なら絶対小生の素晴らしいサポートをしてくれると。」

『は、はぁ…』

「どうです？やってみません？給料も出します」

『お断りさせていただきます』

「えええ！？やらないんですか！？！？」

『なんでそんな"意外～！！"みたいな反応するんです？大体、よく知らない男の人のサポートなんてめちゃくちゃ怪しいじゃないですか。』

「麿の言うことが信用できないのですか…！？」

『いや当然そうでしょ、てことでお帰りください』

「トホホ…」

だが幻太郎は引かなかった。

ある日も

「本当に…やらないんですの…？」

ある日も

「高収入だというのに…」

ある日も

「もったいない！こんな美味しい話」

諦めなかった。

『ああもう諦めてください！私絶対にやりませんからね！！！』