2人と男 ページ37
「3回も好きって言ってきたくせに、」
自暴自棄になりながら私に向かってまくしたてる。
「すぐに他の男に乗り換えやがって。」
私の後ろにいる彼。
...キヨさんを睨みつける。
「3回目振った時に後悔したよ。」
『え？』
「俺と違う男と付き合ってたもんな。」
彼に告白したのは中学生の時。
そのころに私は付き合っていた人なんていない。
「SNSを見て友達にも聞いて、やっと見つけた。」
にやりと怪しげな笑みを浮かべる。
「上京したと知ってすぐに俺も出てきたよ。」
『...なんで引っ越し先まで、』
「ゲーム実況者をしていることは知っていた。」
『...ぇ、』
「それからはたまに出る周りの環境の話からある程度の地域を割り出した。」
背筋が凍るような、うっすらとした笑み。
『...。』
手足が震えだす。
「やっと出会えた。」
そう言って、彼は私の前に来る。
「...10年ぶりに会えたんだ。やっぱり運命なんだよ。」
『いや、』
「あの時は気づかなくてごめんな。」
そう言って手をつかまれる。
『...私、中学生の頃に付き合ってた人なんていない。』
「は？」
いままでと態度が変わる。
「隣のクラスの委員長と一緒に帰ってただろ。」
『たぶん、文化祭の準備でたまたま一緒になっただけで...、』
「俺の見間違いだっていうのか？」
少し低くなった声。
「じゃあ、俺のこの10年間何だったんだよ！？」
『やっ...！！』
手を上げられそうになった瞬間。
「...無駄だったんだよ。」
彼の手を止めて、彼が言った。
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ココア好きな人 - ふみさん» ありがとうございます。ぜひこれからも読んでくれると嬉しいです。 (2021年2月17日 22時) (
レス) id: 6c1b48cd39 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！2人の恋が叶うと嬉しいです！ (2021年2月15日 1時) (レス) id: 1952f281b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ココア好きな人 | 作成日時：2021年1月28日 22時
