無意識と告白 ページ38
「...お前なんなんだよ。」
「俺のことも調べ上げてるんじゃないですか?」
そうキヨさんが言うと、舌打ちをして彼が手を降ろす。
「お前はなんで、俺よりあいつなんだよ。」
絞り出すような声で、彼が言う。
「...。」
キヨさんは黙っている。
「俺はずっと待ってたのに...っ。」
少し泣きそうな声で言った後、彼はうつむいた。
『勘違いしてますよ。』
私達しかいないコンビニに、声が響く。
『私たちは、ただ最近知り合っただけの他人です。』
「...え?」
『付き合ってもいませんし、ただの実況者仲間です。』
「だって、ずっとお前ら一緒にいただろ!?」
『偶然知り合っただけで、本当に何も関係ありません。』
「...。」
そう言い切ると、彼は黙った。
『...でも。』
今じゃなくてもいいのに、
『私はキヨさんのことを、良く思っています。』
「...ぇ、」
キヨさんが驚いたような声を出す。
『...キヨさんに近づきたくて、実況したも同然です。』
「...。」
キヨさんも彼も黙っている。
『だから、もう...あなたとは会いません。』
...言うつもりなんてなかったのに。
『私は、キヨさんが好きだから。』
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ココア好きな人 - ふみさん» ありがとうございます。ぜひこれからも読んでくれると嬉しいです。 (2021年2月17日 22時) (レス) id: 6c1b48cd39 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!2人の恋が叶うと嬉しいです! (2021年2月15日 1時) (レス) id: 1952f281b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココア好きな人 | 作成日時:2021年1月28日 22時