私と彼 ページ16
『なかったんで大丈夫です。』
そう言って外に出ると、清川さんがスマホをいじって待っていた。
一瞬、キヨさんのSNSが見えたけれど気のせいかな。
「あ、そうなんですね。」
そう言ってスマホをしまう。
桃味の紅茶が発売されたらしくて、見に来たけれど売っていなかった。
「あの、明日空いてますか。」
『...え?』
「実は、明日映画見に行く予定だったんですけど、」
『え、っと、』
「いや無理ならいいです、全然。」
そう言って慌てた様子で、私に言う。
「友達と行く予定だったんですけど、無理になったらしくて、」
『...何の映画ですか?』
「2人分予約してたんで、それで...え?」
『行きましょう、映画。』
「い、いいんですか!?」
目元が笑った。
...ちょっとかわいいかも。
「これ、この映画なんですけど、」
『え、これ、見に行こうと思ってたんです!』
「よかったぁ...!」
清川さんにしては珍しく、少し大きな声で喜んでいた。
『明日、何時ですか?』
「映画自体は21時で、」
『...そう、なんですか。』
「いや、見終わったらそのまま送るつもりです。」
『大丈夫ですよ、行きましょうか。』
内心21時という遅い時間に戸惑いはしたけれど、清川さんなら信頼できるし、
大丈夫だよね。
出会ってまだ間もないけれど、彼に惹かれている自分がいた。
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ココア好きな人 - ふみさん» ありがとうございます。ぜひこれからも読んでくれると嬉しいです。 (2021年2月17日 22時) (レス) id: 6c1b48cd39 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!2人の恋が叶うと嬉しいです! (2021年2月15日 1時) (レス) id: 1952f281b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココア好きな人 | 作成日時:2021年1月28日 22時