【2434】エデン組の6人目・掃除屋（？）の姉様【edn組】

.デビュー数ヶ月前の翌日 ページ9

『……っていうことがね、
昨夜あったばかりなんですよ』

「へえ〜！」


その翌日、私はアクシアさんと
通話をした。

寝る前の僅かな時間、
電話をかけて来たのは彼の方だった。


向こうから今後の予定について話したいと言われて、
しばらくは配信の話題などを出し合っていたのだが、

いつの間にか互いの近況に話は移っていた。


私はそこで、つい昨日。
レオスさんと邂逅した話をしたのだ。


「博士が！？ え〜凄い偶然じゃん」

『いやあ、そうだったんですよね。
笑っちゃいましたよ。

向こうもねえ、驚いてました』


寝室でPCを弄りながら
通話を続ける。

運営からの連絡や、必要な機材、
仕事の予約状況などを1人で確認していた。


「A今何してんの？」

『今、仕事とか確認してます。
今後の調整のために』

「あ〜そうね。必要だよね」


しばし、ポツと通話が途切れる。

静寂の中で、作業を続けていると、
急にアクシアさんが声を潜めるようにした。


「どう？」

『……何ですか？』

「大丈夫そ？

俺が言うのもなんだけど」


アクシアさんの声の調子は
どことなく真剣だった。

私は微笑みを含みつつ、
緩やかに答える。


『ん〜まあ。大丈夫じゃなかったら、
もう辞退してますよね』

「まぁね」

『大丈夫です。
すごく、楽しみなんです。

これから頑張りますよ〜
頼れる皆さんも居ますしね』


軽やかにキーボードを打てば、
アクシアさんも軽やかに笑いだした。

心底楽しみだというように彼は嬉しそうだった。


「初配信の準備しなきゃね」

『そうですね』


楽しみだと笑っている通話相手に対して
私も笑みを返した。

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