第四十話 ページ40
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臣と別れてあっという間に1年が過ぎた。
侑君と付き合ってあっという間に9ヶ月が過ぎた。
彼は相変わらず優しくて、大事にしてくれて、言う事なしの彼氏だった。
友達からも良く羨ましがられたし。
クリスマスにはイルミネーションを見に行って、サプライズにお洒落なレストランも予約してくれていたし、その後彼の家に行った後もケーキを用意してくれていた。
初詣には「今年もよろしくお願いします! 来年もそのまた来年も一緒に行こなあ」って言ってくれた。
そしてその約束通り、2度目の初詣も一緒に行った。
気付けば侑君と付き合って2年が経とうとしていた。
大きな喧嘩は1度も無く、本当に平和的で安パイ。
もちろん私は彼の事が好きだし、幸せ。
臣の事など、2年がたった今では思い出すこともない。
そうなるはずだっだのに
未だにふと元彼の事を思い出しては蘇るあの6年間、あの笑顔、最後にくれた「好きだ」と言う言葉。
その度に何故か心が沈んだ。ため息をついた。
「A〜今日朝から仕事だったんだからもう上がっていいぞ」
「いやでもまだ20時だし 」
「見ろこの客数と予約を、分かるな⁇ もう1度言います。上がっていいぞ」
世間の皆さんは給料日前で、週の初めである月曜日。
まあお客さんはなかなか来ないよね。
「それじゃお言葉に甘えてお先に失礼します」
「おうお疲れ〜」
せっかくだし帰りコーヒーショップにでも寄る事にした。
到着すると、勉強中の学生や仕事終わりに立ち寄ったOLが、結構いた。
アイスコーヒーを1つ買ってカウンターの席に座る。
ストローに口をつけながら片手で侑君に「お疲れ様! 今日朝早かったからもう退勤したよ今日は1人で帰ります!」とメッセージを返信した。
付き合って2年が経った今でも変わらず仕事終わり迎えにきてくれる彼氏は世の中にそうそういないんじゃないだろうか⁇
愛されてるなあ、とつくづく思っていると背後から名前を呼ばれた。
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作者名：林檎 | 作成日時：2020年6月19日 16時
