第二十五話 ページ25
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「いい子だよAちゃんは。付き合ったって聞いた時、正直言うと絶対すぐ別れると思ってたもん俺! お前の性格とか生理的な問題で愛想尽かされて」
「お前なんでそんな当たり強いんだよ」
物心ついた時から清潔ではないものに嫌悪感があった、自分ではどうしようもない嫌悪感。
だから人が密集してる所とか、部屋が汚れてるとか、菌がほんと耐えられない。
そんな俺をあいつは理解してくれていた。
寄り添ってくれていた。
デートにも外食にも行かないと一点張りの俺。
「それなら一緒に掃除しよう」「家で美味しいもの作ってホームパーティーしよう」そう言ってくれるあいつの優しさに俺はいつも甘えてた。
「全部お前の事が好きだからだよ、そうじゃなかったら6年も一緒にいない、ましてや同棲なんか」
「でもあいつは何度も別れようって俺に言った。」
「そりゃAちゃんばっかり尽くしてたら疲れるだろ、お前今までAちゃんの優しさに見合った努力とかしたわけ⁇」
答えられない。
俺はあいつにいつももらってばかりで、何もしてやれてなかった。
言葉に詰まった俺に古森はため息をついた。
「ありがとうとか、好きとか、そういう一言でいいんだよ。それだけで相手は報われる。むしろ1番大事な事だと思うよ」
古森がいう��1番大事な事�瓩鬚△い弔浪兇砲困辰筏瓩瓩討い燭里�。
なのに俺は言わなくても分かるだろと避けてきた。
「言葉にしなくても伝わると思ったら大間違いだぜ佐久早、いいのか⁇ このままだと本当に宮にAちゃん取られるぜ」
それは、嫌だな。
嫌だ。
「ふっふっふなら変われるよ、佐久早なら。その気持ち大事にしろよ、じゃ!」
そう言い残すと、古森は電話を切った。
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作者名：林檎 | 作成日時：2020年6月19日 16時
