転生したらマギだった件 (ページ6)

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王の器_____Ⅴ ページ6

「リムル、貴方はこれからどうするの？」

(どう、とは？)

リムルと洞窟で話し明かして、一晩が過ぎた。

楽しい時間はあっという間の様で、直ぐ時間が過ぎてしまった。

でも人間の私は睡眠が必要な訳で、少し寝て、その後、すっきり快調になったところで本題に入る。

「先刻前に話したように異世界人はこの世界にとって貴重な存在なの

いくらスライムとは言えその力を証明すれば、かなり高位な存在になることも可能

で、貴方はどうするの？」

(俺は、)

リムルは下を向き俯く

まぁ、無理もないわね。右も左も分からない世界で自身がどう生きるかを問い詰められてすぐに答えが出ないのも仕方ない

でも、だからこそ私は貴方に尋ねる。

リムルと語り合ってどんな人物かよく分かった。

貴方に特別な王の素質があることも解った。

(俺は、この世界では何をやっていいのか見当がつかない

そもそも、なんでこの世界に来たのかもわからない

不安だし、怖い

でも、その時やれる事を精一杯やりたい！...です)

力強く、己の魂を輝かせながらリムルは言った。

自分の立ち位置をよく理解している。

神々しく、存在がまぶしい、間違いなく王の器を持つ者だ。

もう、王を選ぶ事は無いと思っていた。

選びたくなかった。

でも、彼ならきっと＿＿＿＿＿＿

「決めた」

私は腰を上げ、決意を固めた。

じっと、真っ直ぐリムルを見る。

「リムル、暫くの間、貴方についていくわ。これからよろしくね」

これからは、彼を隣で支えよう。そう決めたのだった。