転生したらマギだった件 (ページ3)

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王の器_____Ⅱ ページ3

私の究極能力(アルティメットスキル)である守護之王(プロメテウス)は世界を常に監視しており、危険分子が生まれた際にはこうやって報告を昼夜問わず行う

だが、こうやって連絡が掛かること自体が珍しく、十数年に有るか無いかくらいだった。

この千年の間、ここまでの緊急事態は初めてだった。

先ず、ヴェルドラについて確認をしなければ

そして、例の王の器が聖なるものか邪なるものか『選定』しなければ、

こうして、私は千年ぶりに地上に出る決意をした。

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守護之王(プロメテウス)の緊急連絡が出て直ぐ、私達は地上に出た。

地上には遠隔転送魔法を使い転送して、出てからは飛行移動魔法でジュラの大森林まで向かった。

そして、森林の中を探索しながら、ヴェルドラの封印されている洞窟に向かう今に至る訳

「それにしても...トリシェまで着いて来る事は無かったのに」

「そ、そんな事御座いません！マスター在る所に私在りですから！」

いかにも得意げに言うトリシェ。

まぁ、久し振りに地上に出るからトリシェが一緒に来てくれて心強かったけど...後で城下町に出て甘い物でも奢ってあげようかしら？

でも、金貨も銀貨も千年前のものだし、使えるかしら？

「トリシェ、家にあったお金って使えるのかしら？千年前のものだけど」

そのまま疑問を尋ねてみた。するとトリシェは

「それならご安心下さいマスター。どんな手を使っても換金してみせましょう」

と、何も平然と当たり前の様に言った。

うん、トリシェに相談したのが間違いだったわ

思わずあはは、と乾いた笑みが溢れる。

「あ、見えてきました。あれです。」

トリシェが指さした方向を見ると、古びた扉が入り口になっている洞窟が有った。

入り口からは二つの妖気が漂っていた。

一つはヴェルドラの残留妖気、流石は竜種と言うだけあり消滅してからも色濃く妖気が漂っている。

そして、二つ目は魂の色から魔物かと思われる。未知の存在

真逆、二つ目の存在が守護之王(プロメテウス)の言っていた王の器なのか？

魔物が王の器を持つ事に疑問を持ちながら、私達は洞窟へと足を進める。