腹が減っては戦はできぬ。 ページ8
白石「うちの金ちゃんがホンマにごめんなさい。立てるか?」
「あ、は、はい」
とてつもないべっぴんさんに手を差し伸べられ、少々同様しつつも手を借りる。
うわ、コイツはモテるだろうなと思いながら、一言「ありがとうございます」とお礼を伝える。
白石「金ちゃんが大声だすからねーちゃんビックリしてるで。ちゃんと謝り。」
勝手に驚いたこっちが悪いから別に謝らなくてもいいんだけどな。って口に出せばいいけど多分こういう人はそんなわけにもいかないよって無理に謝らせるだろうから、とりあえず私は黙っておいた。
遠山「ねーちゃん驚かせてごめんなさい」
私とそこまで背丈が変わらない、金ちゃん(?)と呼ばれていた男子は深くお辞儀して私に謝る。あげた顔は眉毛が30度くらい下がっていた。べっぴんさんは怒ると怖いのかな。
「私が勝手に驚いただけだから気にしないで」
「おおきに〜!」とキラキラした目が荒んだ心に染みる。多分この子はとんでもなく純粋タイプ。
越前「とりあえず皆のいる所に合流したら?」
万丈一致で私達は皆の所に向かった。
道中で、彼らが四天宝寺中の選抜選手で、べっぴんさんは白石さん、純粋坊やは遠山君、語尾がばいの人は千歳さん、浪速のスピードスター(?)は忍足謙也さん、忍足侑士さんの従兄弟らしい。
彼自体に害は無さそうだ。
ー・・・
白石「と、言うわけや」
跡部「なるほどな」
白石「これからどうするん跡部クン」
跡部「自給自足で救助がくるのを待つしかねえだろ。救難信号も出てる。合宿から俺達が帰ってこない事を異変に感じた大人が捜索してくれるだろう。期間は早くて5日前後、遅くて2週間ってトコだな」
へぇ〜…5日前後遅くて2週間…
2週間!?
私はバスケ部と約束した、私がマネージャーであるうちの最後の試合を見に行くという約束が守れないかもしれない事実に肩を落とす。
皆肩を落としているのは同じであろう、なるべく表に出さないように気をつけた。
丸井「とりあえずよー、飯にしね?」
桃城「それ!!賛成!!」
跡部「チッ仕方ねぇ奴らだな。全員食堂に集合!!その後はミーティングだ。」
私がショックを受けている間に、飯飯と騒がれていたらしい。
"腹が減っては戦ができぬ"
今はその言葉に盛大に甘えてヤケ食いしてやろう。
食事中、お前そんなに食うの?ってビックリされた。
女子にしては大食いなんだよ。
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作者名:あぽろろろろろ | 作成日時:2020年12月2日 3時