炊事当番・・・【忍足謙也】 ページ30
炊事当番を確認すると、今日の夕飯の炊事当番は俺ららしい。
だが、飯の準備がかなり遅れている。
その
メニューも決まってないからいよいよやばいて…。
メニューを考えながら炊事場をウロウロしていると、
ドンッ
謙也「うぉ!?A、すまん大丈夫か?」
Aは息切れをしていて、白石もそれに気付きワケを聞いたら理由は侑士にあるという。
侑士…何したんや、健全な女子に何したんや。
とりあえず侑士には気を付けろという忠告をしたら、俺と一緒位に手遅れな様子が伺えた。
頭を切りかえたのか、Aは飯を手伝うと申し出てくれ、なかなか決まらなかったメニューもAが提案したキノコ鍋で決まった。
白石と千歳が材料を切る係で、俺とAが鍋番、金ちゃんは味見係。
なんや金ちゃんだけズルいな。
隣で鍋番をするAから、急に要求される。
内容は、魚をボコボコにしてくれないか。というものである。
何に使うんか聞くと、魚で肉団子が作れるらしい。
アイデアも凄いけど、Aが魚の内臓をパパっと取る姿があまりにも軽やかすぎて、思わず見つめてしまった。
普段から料理するんやろうか。
肉団子を丸める際に金ちゃんがハンバーグレベルのでかさの肉団子を作っていて、小さい鍋を金ちゃん用として作ってくれているAの優しさに不覚にもやられてしまった。
小日向と辻本がよく俺に話してくれて居たから人柄は知っていたんやけど、今話してみて部活で鬼って呼ばれてるイメージが全く付かへん。
(言ったら殺されるんやろうけど)
謙也「Aありがとうな。このままじゃ本当に飯の時間に間に合わなかったで」
千歳「お陰で凄いうまいもん作れたけん、肉っぽいの入っとるし、今日のご飯楽しみばい」
白石「本当にありがとうな、手際良くて驚いたわ」
遠山「ねぇーちゃんワイ用の鍋ごっつ嬉しいわー!!!!今度お礼に何がするから待っといてなー!!」
皆でお礼を言うと、Aは凄い驚いた顔して
「そんなにお礼言われたら手伝った側も嬉しいです」
その顔は間違いなく、笑っていた
俺らは初めて見たんや、他は知らんけど、
白石「Aって笑うんやな」
白石。それは禁句やで。
Aも眉間にシワよってしもうた。
せっかく笑っとったのになぁ…
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作者名:あぽろろろろろ | 作成日時:2020年12月2日 3時