幹部補佐様は今日も赤い花を咲かせる【文スト】【裏切り】

story.15　明かす ページ19

ーマフィア・首領部屋(扉前)




中也「首領、中原と芥川です。」

鴎外「嗚呼、入り給え。」





マフィアに着いて、俺と芥川は首領部屋に。

Aに関しては、精神的にも危うい状況だったから自分の部屋へ戻れとだけ云っておいた。






鴎外「あれ?Aちゃんは一緒じゃないのかい?珍しいねぇ。」

中也「…あー、否…Aは一寸……色々ありまして、」

芥川「……首領……御手数を掛けさせてしまうのですが…尾崎幹部を此処へ呼んで来ては貰えませんか。」

鴎外「紅葉君をかい?それは構わないけど…何かあったのかい?」

芥川「……」

中也「……」



ﾁﾗｯと芥川を見ると、グッと唇を噛み締めて険しい顔をしていた。



ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

紅葉「なんじゃ、急に呼び出しおって。」

鴎外「否ｧね、芥川君が君を呼んで欲しいと云われたからね。何でも私達に知っておいてほしい事らしい。」

紅葉「ふむ…お主の事じゃからAが関連しておるのか?」



Aの名前が出た途端、芥川が即座に反応する。

姐さんも勘が良いよな。







鴎外「さて芥川君。何があったのか、教えてくれるね。」

芥川「…はい…。」


その場に居る全員が芥川を見る。

その口から出てきた言葉は…



芥川「……Aが……莉岾財閥の令嬢に……【裏切り者】にされました。」

鴎外「…なんだって、?」

中也&紅葉「!!」


【裏切り者】

そのワードに、全員に衝撃が走る。


紅葉「…今、Aはどうしておる。」

中也「自分の部屋に戻っているハズです。…精神的にも危うい状況でしたから…」

鴎外「……とりあえず、一旦Aちゃんの部屋に行こうか。何もしない訳にはいかないしね。」

そんな話をしていると、

エリス「リンタロウ、私も行くわ!!」

鴎外「わっ、エリスちゃん。…もしかして……さっきの話聞いてた?」

エリス「勿論よ!Aが裏切り者にされたんでしょ?そんなの絶対ないわ!!」

鴎外「嗚呼、エリスちゃんの云う通りだ。私達もAちゃんが裏切り者だなんて思ってないよ。」


首領はエリス嬢の肩に手を置いて、目線を合わせるように屈んだ。


鴎外「さて…Aちゃんの部屋に行こうか。」



首領が部屋から出ていくと、俺達もその後に続いてAの部屋へと歩を進めた。

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