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25話:不利 ページ26

男主side

チッ…やっぱり一足遅かったか…

部屋を一通り見回したが特に気になるようなものは無かった。

となればこの部屋に用はない。


早く奥の部屋に行かねぇと…


毒の影響か、僅かな痺れと怠さをもった体を動かす。

部屋から出た、瞬間


パリンッッッッッ

あの透明なガラスが割れる音がした。と同時に



ヒュッッ


黒い何かが俺の目の前で振りかざされた。

『ッッ…?!アッぶねぇッッ』


咄嗟に俺は後ろへ下がる。

が、体が思うように動かなかったせいか、その何かが腕を掠った。

『…ッ!』

じわりと血が服から滲む。

俺は思わず目の前にいる男を睨んだ。



ザ「ヒャハハハハハ!!!」

ザ「やっと見つけたぜぇ!!!!
わざわざお前らを殺すために上に来たけどよぉ、今度は逃がさねぇからなぁ!!!!」


ズキッ

……


あぁ、やっぱ痛てぇな…

ズキズキと再び頭が痛み出す。


毒、そして切られた腕の痛み

クソッ…レイのところにも行かねぇといけねぇのに…

全てタイミングが悪すぎる。


まずはこの男をどうにかしねぇとな…

レイの方に行かれるとマズイ。



俺は男に向き直った。

ーーーーー


ザ「あの女がいねぇみてぇだが、もしかして死んじまったか?」

俺は何も言わずに目の前のコイツの動きにいつでも反応できるよう、注意深く見つめる。


ザ「まぁ、んな事、どうでもいいか。」

ザ「今はテメェを殺すだけだ」


痺れを切らしたのか

そう言ってコイツは再び斬りかかってきた。


シュッッッ


男は容赦なく俺に攻撃してくる。

無駄にデカい鎌は、避けにくい。そして、俺は武器も何も持っていない。

これは…不利すぎるだろ…


ザ「オイオイ、避けてばっかじゃつまんねーだろうが!!!!」

幸い動きが単調な上に大振りだから何とか避けられる。

だが、このままだと埒が明かない。



仕方ねぇ…

…コイツがクソほどマヌケで頭が悪いことに賭けるか。

俺は咄嗟に何も無い方へ目を向け


スゥッ


『おい!!レイ!!そんなとこで何してんだ!??!!?あぶねーから向こう行けッッ!!』


ザ「!!!!!」

男が瞬時にそちらへ顔を向ける

今だ



ガンッッッ


ザ「ウグッッ…!!」

俺は男を床へ叩きつけ、そのまま押さえつけた。

腕を強い力で掴み、足を使って体を起こさせないようにする。



どちらの者の音か、

ミシミシと骨が軋む音が聞こえた。

26話:声→←24話:不安



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名無し(プロフ) - このような夢小説をずっと探してたのでとても出会えて嬉しいです!!更新は遅くてもいいので待っています。 (3月26日 2時) (レス) @page49 id: 9f491c41ca (このIDを非表示/違反報告)
- 初コメ失礼します。文章の書き方と進め方がすごく好みですー!!殺戮の天使大好きなので幸せ、、、楽しみに更新を待ってます!! (2023年1月3日 2時) (レス) @page33 id: 2841300d9b (このIDを非表示/違反報告)
- 初コメ失礼します!好きです! (2022年4月28日 22時) (レス) @page26 id: ac45aa30d3 (このIDを非表示/違反報告)
空白 - 初コメ失礼します。すっごく楽しみにしてます。 (2022年4月2日 0時) (レス) @page25 id: e38918ab99 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - 初めまして!最近殺戮の天使を知り、アニメを一気見しまして、夢小説を検索していたところこちらにたどり着きました。大変だとは思いますが、執筆頑張ってください!応援しています! (2021年4月16日 13時) (レス) id: eac0d1ea92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:坂内 | 作成日時:2020年8月11日 15時

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