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「それでね、っ!」
yg「(笑)、なんですか?」
「ぅ、ううん!あのっ、それで、」
yg「(笑)」
頬杖をついて、じっと見つめたAヌナの顔。
人と目を合わすことを極力しない俺なのに、ヌナから視線を外さないでいた。
分かりやすく動揺する姿が可愛くて、上がる口角と溢れた些細な笑い声を隠さず、ただ、ヌナを見つめた。
「ぅぅ、」と小さな声を出したまま言葉が出ないヌナに、
「俺の顔、お好きですか?」
酔ってなきゃ言わないセリフが口から出た。
「っ!」
yg「・・冗談です」
「じ、自分がかっこいいってわかってるからって・・!」
yg「?、俺、かっこいいんですか?」
「か!」
yg「か?」
「かっこいいって!み、みんな言ってる!」
yg「みんな?Aヌナは?」
「わわわ私の事はいいの!」
結局そのあとグイッと飲んだお酒でノックアウトされたAヌナを家の前まで送って行った。
帰りのタクシーで、やりすぎたかなぁ、なんてお酒も相まって真っ赤な顔になったあげく酔いつぶれたヌナを思い出し笑った俺は、変な人だと思われたかもしれない。
流れていく街灯を眺めて、程よく酔って火照った体で感じたのは、Aヌナが好きだと言う事だった。
家へ送るまでに支えた体が小さくて、細くて。
いつもヌナの香りの中に混じるチョコの香りが、今日はアルコールを纏っていて。
揺れた髪が首元でくすぐったくて。
口から出たため息はお酒のせいだけとは言えないほど熱かった。
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13(プロフ) - ここさん» 両片思いからの一歩踏み出す感じでモダモダさせてしまいました(笑)読んでくださり、ありがとうございます💜 (11月18日 19時) (レス) id: ecd79cbe0a (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 途中までの煮え切らない態度にソワソワしましたが、最後にやっとって感じでwテテちゃんの存在がアシストしたんですね😝素敵なお話ありがとうございます! (11月18日 7時) (レス) @page12 id: 3ef9ba0026 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:13 | 作成日時:2023年11月17日 23時