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近づいてくる雄也。
私は少し視線を下に向け…雄也から目を反らすと…。
雄也の右手は私の髪を触ろうと…左頬をかすめた。
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「やめてくれる?」
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雄也が私の髪を撫でようとした瞬間に…。
電話が来て席を立ったはずの男性が、雄也の右腕をつかんだ。
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雄也「あ?」
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…マズい。
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一瞬で凍りつく空気。
なのに、男性はひるまない。
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男性「ナンパなら…よそでやって。w
俺の連れだから。」
雄也「…。」
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男性を睨む雄也。
その後で…つかまれた腕を振りほどき、雄也は私を見る。
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「雄也ー♪」
「乾杯…するよー♪」
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どこからともなく聞こえてくる…女性の声。
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男性「ほら。アンタの事じゃないの?」
雄也「…。」
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呼ばれてるのに…行こうとしない雄也。
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…。
聞こえていないと思ったのか、女性が雄也を連れに来た。
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女性「雄也?
みんな…揃ったよ?」
雄也「…。」
A「…。」
男性「…?」
女性「…雄也?
行こ?
…知り合い?」
雄也「…。
別に…。」.
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雄也は女性に腕を引っ張られ…連れていかれる。
私たちの席を通りすぎ…奥の個室へ消えていった。
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「大丈夫?」って私に声をかけ、肩を抱き寄せようとする男性。
私は「トイレ…。」とだけ言い残し…。
男性の腕からすり抜け…トイレに向かった。
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作者名:グラノラ | 作成日時:2016年9月25日 22時