6話 ページ37
でも、和也君はホクホクした嬉しそうな顔をしているくせに、揶揄した。
｢出たよ、こういうとこ！ ずっるいんだよなー。自分の得意分野でポイント上げてくるあたり、せこいんだよ｣
潤君も同意する。
｢こんなことされたらヤベェじゃん。ずっこいぞ!?｣
翔さんも誇らしげな顔で、凄く満足そうに笑ってるくせに、文句を言う。
｢確かに！ 智君の絵は確かに素晴らしいし感動するけど、これやられちゃあおしまいよ!?｣
雅紀君はニコニコで私を見て言った。
｢Aちゃんが頼んだの？｣
｢智さん、凄く上手だから家の中でだけとかもったいなくて。もっといろんな場所で見たいなぁって思ったの。出世払いだけどね｣
｢金とられるの!? じゃあ俺も一緒に払ってあげる｣
｢ええ？ いいよ、自分で払うってば。･･････高いのかな････やっぱり。上手いもんね･･･････｣
雅紀君はそれには答えず、私をじっと見た後、こっそり囁いてきた。
｢･･････さっきはごめんね。みんなの前で｣
｢ううん。･････雅紀君らしいっていうか。優しい気持ちがいっぱいで嬉しかったよ？ 返事は･････すぐには出来ないけど｣
｢いいよ。今は言えただけで大満足だし。･･････やっと同じスタートラインに立てたっていうかさ｣
清々しい様子の爽やかな雅紀君。
｢･･････でも困らせてるよね、きっと。全員から言われてるんでしょ？｣
私は苦笑した。
｢なんかね、こんなこと言ったら怒られるかもだけど、まだ実感湧いてないから大丈夫っていうか｣
｢えっ、気持ち届いてない!?｣
｢届いてるよ？わかってる。･･････でも、みんな凄くカッコイイ男の子なんだもん。そんなみんなから好きを貰えるなんて信じられないよ。なるべく意識するようにはしてるけど、･･････現実感がなくてたまに忘れちゃう｣
雅紀君はポカンとしてたけど、笑って許してくれた。
｢そうだね、それでいいのかも。だって、四六時中意識してたら疲れちゃうもんね？ Aちゃんがここを出て行ってから頑張るから、その時はよろしくね｣
｢雅紀君･･････｣
優しい雅紀君。
決して追い詰めようとしない人。
私はそんな雅紀君を見上げて自分の胸を手で押さえた。
｢ちゃんと、伝わったからね？ ･･････伝えてくれてありがとう｣
雅紀君は目を見張り、目尻にしわを作って、顔いっぱいで笑ってくれた。
｢うん！｣
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ao(プロフ) - junさん» jun様こんにちはー。あははは、私も書き終わりたくないですー！(笑)。一生あそこに住んでいたい。 (2020年2月25日 13時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - しまかわさん» しまかわ様こんにちはー。私もパワーがあれば過去作品の番外編とか書いてみたいんですけどなかなか時間がなくて。想像したりはしてますよー。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんにちはー。確実にえむ様には萌えていただけるだろうと思ってました！萌どころが一緒なので。喜んでもらえてよかったです！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ともさん» とも様こんにちは。ほんとに悩ましい限りです。みんなとつきあわせてあげたいです。次回もお楽しみに。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
jun(プロフ) - 大野家出て行きたくなーい！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 37d10c3172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年2月15日 9時
