5話 ページ42
･･･････あれ。もしかして笑われてる？
話を逸らしすぎたから？ やり方が下手だった？
･･････恥ずかしい。
｢俺？ 俺は交渉係かな。学生組の学校関係の手続きとか、自治会なんかのご近所さんとの付き合いとか、あとは親父の店の経理とか。この家の財布の紐も握ってるよ？｣
あまりにもピッタリ来る役割に、私は思わず嬉しくなって笑ってしまった。
｢適役ですね！ 大船に乗ったつもりで任せられそう｣
｢そう？ サンキュー｣
いい顔といい声で言って、翔さんはお皿に温めたパンを乗せるとテーブルに置いてくれた。
白い湯気の立ち上がるコーヒーと、香ばしい香りの美味しそうなパンが乗ったお皿が、それぞれ二つずつ。
二人分あると思ったら、翔さんが尋ねてきた。
｢俺も一緒に食べていいかな？｣
私は驚いて何度も頷いた。
｢もちろんです！だめなわけないじゃないですか｣
｢ふふふ。じゃあ食べよっか。いただきまーす！｣
パンに勢いよくかじりつく翔さんは年齢より幼く見えた。けれど理知的な部分とのギャップで魅力を増加させている。
リスみたいに頬張る顔が可愛すぎだ。
･･････胸の中が、なんだかくすぐったい。
｢雅紀君達はまだ部屋ですか？｣
｢寝てると思うよ。昨日はなんだか遅くまで起きてたみたいだし。あと30分は寝てると思う｣
はっとした。
｢もしかして、翔さんは早起きしてくれたんじゃ･･････｣
｢はは、30分早く起きただけだから、早起きとまでは言わないよ｣
爽やかに笑って翔さんはコーヒーを一口飲んだ。
カッコイイ･････。
片手に持った英字新聞も、コーヒーカップも、決まりすぎている。
翔さんは食事を終えると言ってくれた。
｢今日、大家さんから連絡が来たら、一緒に行くからこっちに連絡してくれる？｣
｢えっ。･･････一人で行けますよ？｣
｢運べる荷物があったら、男手もいるでしょ？ 車出すし。智君に、今日借りるってもう言ってあるよ。だから智君、今朝は自転車で出勤してったし｣
店長･････。
優しさに胸が熱くなった。
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ao(プロフ) - えむさん» えむ様いつも応援ありがとうございます！癒やしと萌はいついかなる時でも重要ですよね！あればあるほど嬉しいもの。大野家のみなさんに是非癒されて下さいね。楽しみながら頑張ってまーす。 (2019年12月19日 21時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - なおさん» なお様こんばんは。もしやタンポポ色のあのお方のご担当？私もかき乱されているので尚更のことと拝察致します。癒やしと萌をお届け出来るように頑張りますね！ありがとうございます！ (2019年12月19日 21時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - aoさん、おはようございます！やっぱりaoさんのお話を読むと暖かくなれます。次回の更新も楽しみに待っています(*´∇｀*) (2019年12月18日 10時) (レス) id: bd8350da83 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - なんだか最近は自担に心をかき乱される事が多いのでaoさんのお話で癒される毎日です。いつも楽しみにしています！ (2019年12月18日 10時) (レス) id: 19cc532da8 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - 萌和*さん» 萌和*様おはようございます。萌えにニヤニヤとだらしない顔をして作っている私に、紡ぐ言葉だなんて綺麗な表現を頂戴できて、凄く凄く嬉しいです。マイペースで頑張らせて貰いますね。ありがとうございます〜。 (2019年12月14日 6時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年11月26日 8時
