3話 ページ47
マシンを終えた大野さんは何だか感慨ぶかげだった。
｢そぅか〜･････｣
｢何がそうかなんですか？｣
｢や。Aってこんくらいの腕力なんだって思って｣
情けない。もっと鍛えなきゃなって恥ずかしく思っていたら、大野さんが私の頭をヨシヨシって撫でて言った。
｢馬鹿にしてねぇよ？ 俺より強くないのはわかってたけど、こんくらいなんだったらもっと優しくしてやんなきゃなって、改めて思ったの｣
｢･･････弱い奴って思わなかったんですか？｣
｢弱いってより、なんか･･････可愛い｣
ふふって嬉しそうに笑うから、思わず顔が熱くなった。
て、照れちゃう。
私、力なくって良かった！
そのあともいくつかのマシンに挑戦したんだけど全部同じような感じで、私がやれないものをサクサクとやる大野さんを見て、改めて、大野さんって逞しいんだなって惚れ直しちゃった。
ジムを後にして、一緒に会社を出て外を歩いていたら、｢あんまり鍛えれなかったね｣って言われてしまって、一秒前までニヤニヤと浮かれていた自分を反省した。
私、大野さんの邪魔しちゃってた･････。
｢ごめん｣
心の中に浮かんでいた謝罪を先に言われて驚いた。
大野さんは綺麗な瞳を伏せがちにして、私に聞いてきた。
｢すげぇ楽しくて、おいら脱線し過ぎた？ A、もっと鍛えたかったよね？｣
え！･････じゃあ、自分のせいで私が鍛えられなかったんじゃないかって、それを心配していたの？ 私が思っていたのと反対？
私は慌てて言った。
｢邪魔したのは私の方です！･････つい楽しんじゃって｣
｢･･････楽しかった？｣
｢はい･････凄く｣
｢俺も。うちらもしかして、はた迷惑？｣
｢いや、そこまでじゃないと･････。でも浮かれてたから自信ないですけど｣
しょぼんとしていたら大野さんが言った。
｢ガキみてぇだな｣
言って、大野さんは明るくクスクス笑い出した。
私のこと？って思ったけど、どうやら大野さんのことだったみたい。
｢久しぶりかも、こんなんなってんの｣
そうなんですか？
･･････大野さんは恋するの、いつぶりくらい？ 一年半前は彼女いましたよね･････。
一瞬、大野さんが私じゃない女の人と仲良くしている姿を想像して、一瞬なのに、胸が苦しくなった。
あー、辛い！それは辛い！
やだなぁ、考えたくない。
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ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様こんにちは。萌えていただけて良かったですー。あの手で引っ張られたら、どこにだって行きますよね!? また遊びにきてくださいねー。お待ちしています！ (2019年4月10日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - 蜂須賀さん» 蜂須賀様こんにちは！最高の褒め言葉をありがとうございます！全部、私が意識して心掛けている事柄をどんぴしゃで褒めていただいて、最高に嬉しいです。毎日更新と話数、重要ですよね!?まぁ無理な時もありますが(笑)。今後もよろしくお願いします。 (2019年4月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんにちは。私もリーマン智君大好物ですー。服装は設定してませんので、スーツでもカジュアルでも、ご想像くださいね。また遊びにきてくださいねー。待ってます！ (2019年4月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ひつじー(プロフ) - 萌えてます〜ドキドキしてます〜手！あの手で私も引っ張られたいです！！(^ω^) (2019年4月10日 4時) (レス) id: 38fc399fe7 (このIDを非表示/違反報告)
蜂須賀(プロフ) - はじめまして。毎朝ムズキュンさせてもらってます。話も好きだし、毎日更新かつ話数も多く、今一番好きな作者さんです！これからも楽しみにしています (^^) (2019年4月9日 17時) (レス) id: 3645ec60b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年4月5日 6時
