4 お姉様 ページ4
視線を感じて、ハッとして周りを見回した。
いつの間にか、お姉様方のニヤついた視線が私に突き刺さっていたのだ。
私は焦って大野さんと距離を取った。
後で、絶対何か言われちゃう！
｢あのっ｣
｢んじゃね｣
私が何か言う前に、気持ちを読んだように自席に戻って行った大野さん。
その背中にもう一度御礼を言ってその場を去った。
すごい。こんなに大野さんと喋ったのって初めてかも。
私は営業事務という仕事で、営業の人たちが円滑に仕事が出来るよう、書類や伝票の作成、電話応対、発注、データ作りが主な仕事で、直接デザイナーの大野さんと仕事をすることはあまりない。大野さんには櫻井マネージャーという営業部長がつきっきりでお世話しているし。
それにしてもさっきは贅沢な時間だった。
もっと話したかったけど、お姉様の視線があったから仕方がない。
うちの女子社員は全員私より年上で、なかなかの個性派揃い。私のことは可愛がってくれてるんだけど、おもちゃにされているともとれる扱いで、大野さんと喋ったりしていたら後で絶対会話の内容をリサーチしに来るに違いなく、残念だけど離れて正解だった。
ちなみに｢お姉様｣呼びは、向こうからの指示。おばさんなんて死んでも言うなと言われている。
みんな驚くくらい美人ぞろいだから、おばさんなんてどう転んでも言うつもりないんだけどな。
大野さんは長期休暇をいつとるんだろう。
男女で重なってとったらデキてるのかって勘繰られて揶揄されるから本当は困るんだけど、大野さんのいない会社は寂しいから、いっそ休みが重なればいいのになって思っちゃう。
私のそんな軽い気持ちの願いが見事に実った。
次月の勤務表のチェックをしていたら、私とほぼ丸被りで大野さんが休みを入れていたのだ。
思わず前のめりになってモニターを指で辿った。
｢嘘･･････｣
やったー！
万歳しかけた手を、拳を握ることでやり過ごした。
別に一緒にどこかに行くわけじゃないんだけど、大野さんのいない会社に来なくていいわけだし、同じ空の下で大野さんも休日を楽しんでるんだなぁとか想像したら、それだけで心が暖かくなる。
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ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様こんにちは。萌えていただけて良かったですー。あの手で引っ張られたら、どこにだって行きますよね!? また遊びにきてくださいねー。お待ちしています！ (2019年4月10日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - 蜂須賀さん» 蜂須賀様こんにちは！最高の褒め言葉をありがとうございます！全部、私が意識して心掛けている事柄をどんぴしゃで褒めていただいて、最高に嬉しいです。毎日更新と話数、重要ですよね!?まぁ無理な時もありますが(笑)。今後もよろしくお願いします。 (2019年4月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんにちは。私もリーマン智君大好物ですー。服装は設定してませんので、スーツでもカジュアルでも、ご想像くださいね。また遊びにきてくださいねー。待ってます！ (2019年4月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ひつじー(プロフ) - 萌えてます〜ドキドキしてます〜手！あの手で私も引っ張られたいです！！(^ω^) (2019年4月10日 4時) (レス) id: 38fc399fe7 (このIDを非表示/違反報告)
蜂須賀(プロフ) - はじめまして。毎朝ムズキュンさせてもらってます。話も好きだし、毎日更新かつ話数も多く、今一番好きな作者さんです！これからも楽しみにしています (^^) (2019年4月9日 17時) (レス) id: 3645ec60b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年4月5日 6時
