45 くすぐったい ページ45
｢櫻井先生は、次、何飲まれますか？｣
聞かないと絶対機嫌が悪くなるって思って、日頃はしっかりし過ぎてるくらいなんだけどスイッチ入ったら子供みたいに単純になる翔君に聞くと、俺が何飲みたいか分かる？って聞き返された。
｢えーっ･･････｣
アンが手を挙げた。
｢ハイハイ！公正にするために先に私に教えて下さい！｣
完全に面白がってるアン。
翔君もにやって笑って、アンに顔を寄せてこちらを見ながら何事かを耳打ちした。
･･････そんなのわかるわけないのに。もう別れて6年も経つんだよ？
困ってたら、隣の智が私の太股をチョンチョンと指先でつついてきた。
くすぐったい！
その手を払おうとしたら、反対に握り込まれてドキッとした。
そっと手を離した智は私の太股を指でなぞり始める。
え！何!? いったい何なの!?
焦ってたら、同じ法則で何度も動いているのに気づいて、何かを伝えようとしていることが分かった。
もしかして、翔君の飲もうとしているお酒を教えてくれてるの？何か書いてる!?
･･････ありがたい、ありがたいんだけどね!? 普通、手とかに書かない？ 太股って、それ、いやらし過ぎるから！
気を緩めたら変な声が出そうになって、私は必死で歯を食いしばった。
一生懸命考えてビールのビの文字だって分かった私は智の手を上から押さえ付けて悲鳴のようにして叫んだ。
｢び、ビール！｣
あまりの声の大きさに二人とも目が点になっていた。
｢当たり･･････だけど｣
良かった。
びっくりしている翔君。でも声の大きさにびっくりしていて、当てた方にじゃない。
｢Aさん、どうして顔が赤くなってるんです？｣
アンに不思議そうに聞かれて俯いた。
智のバカ。
その智の手はいつの間にか私の手に絡み付いてる。一本一本、恋人みたいに重なっていて、触れ合ってる面積が多い。
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ao(プロフ) - あゆねさん» あゆね様ありがとうございます！私も羨ましいです。こんな元彼がいたらいい思い出作れそうです。頑張ります。感謝です。当分 (2018年11月15日 14時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
あゆね - このお話がとても好きで、毎日読んでいます！主人公ちゃんがほんとに羨ましいですね(笑)これからもaoさんのペースでがんばってください！応援してます！ (2018年11月12日 0時) (レス) id: 1048fe7101 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ユミさん» ユミ様、読んでいただけて感謝です。二人に挟まれて羨ましい限りです。今後もご期待下さいませ！ (2018年11月11日 7時) (レス) id: 1822afa89a (このIDを非表示/違反報告)
ユミ(プロフ) - 今日も続きが読めて嬉しいです！翔くん出てきたー！と思ったらかなりグイグイでキャー！です。智ってば寝てる場合じゃないのにー！とニタニタしておりますよ（笑） (2018年11月10日 20時) (レス) id: 5a2a163833 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ユミさん» ユミ様コメントありがとうございます〜！新作も萌えを追求していますので、是非ご一緒にときめいて下さい。気に入ってくださるといいのですが。ありがとうございます！ (2018年11月8日 20時) (レス) id: 1822afa89a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2018年11月1日 14時
