お迎え ページ39
神威side
威「とーうちゃーく!!」
いつになく上機嫌な俺の横で阿伏兎は大きなため息
普段なら即減給を言い渡すとこだけど、今日はそんな気にはならない。
なんてったって、Aを連れて帰れるから。
今までずっと待っていたんだ、"花"が咲くのを。
約10年___待ちわびたこの日を迎えられた幸せ
いつもは煩わしい陽の光さえ、心地よく感じる。
俺は鼻歌を歌いながら咲いた花のもとへ足を進めた。
Aside
『…(ブルッ)』
土「どうした?」
『いや、ちょっと…悪寒?』
沖「やっぱ病院行ったほういいんでねぇの?」
その申し出は丁重にお断りします。
それにしても…なにか悪い予感がする。
私はこの先どうするべきなんだろう。
近藤さん、土方さんや総悟、真選組のみんなと
こうやって笑って話ができる時間
失くしたくないな…
でも、もしかしたらどうにもならないのかもしれない。
絶対守りきる、って思った後にこう言うのは
意志が弱すぎると思われるだろうけど。
なんだかこの時間がもう戻ってこないような気がして根拠もない不安が溢れて仕方ない。
もし、”二度と会えなくなったら”
漠然とだけど、ずっしりと重くその考えが残る。
必然的にそうなる気がしてる。
もしそうなら、私には何もできない。
この状況を打破する方法も、あの人と戦って勝つ力も
辛い過去の記憶も、私には何もないから。
ならば、せめて…記憶に焼きつけよう。
焼きつけてやろう。
もし離れることがあっても、絶対忘れないように。
声も匂いも温度も…全部、ぜんぶ
絶対忘れられないように。
いつも通り、いつも通りに笑って過ごそう。
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ミュウ - 続きが気になるぅぅぅ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 952d396015 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ありがとうございます。頑張りますね。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年12月14日 21時) (レス) id: 47e245d859 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 凄く面白いです!更新頑張って下さい! (2017年12月14日 20時) (レス) id: c20e76bf92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちくわ餅 | 作成日時:2017年8月31日 22時