14...呑話 ページ17
「トオルにはこの世界の知識を学んでもらいます」
「……体術の経験はあるのか?」
「まずは魔法の基礎から教えるわね」
「剣術の魅力というものはだな!」
次の日から、4人の修行が始まった。
おかげさまで、僕は指南役で抜けた八人将の仕事の穴埋めに大忙しだ。
もともと体力があまりないせいもあり、ろくに彼らの様子を見ることもできず、師匠役と色々話せたのは修行開始から二十日くらい経ってからだった。
師匠組だけで呑みに行くというので、それに着いて行った時のこと。
「やー、ジャーファルさんが来るなんて珍しいッスね」
「ええ。Aが仕事を大方終わらせてくれていたので」
「シンさんのケツ叩くの大変だったんですよ。まったく」
「王様の扱い方がなんだかジャーファルさんに似てきてるわねえー」
「……これと、これと、これも……あ、先輩のツケで」
「あっ、こらマスルールてめえ!」
とりあえず乾杯。
「……どうです、彼らの感じは」
杯に口をつけ、僕は尋ねた。
「トオルは頭のいい子ですよ。知識欲も豊富ですし」
ジャーファルさんが穏やかに答え、そのあと付け加える。
「ただ、女癖に関してはシンと同じ匂いがしますが……」
「あー、アイツキレーな顔ッスよね……うちのユウタロウも、なかなかの太刀筋ッスよ。剣握ったことねえなんて嘘みたいな……体が覚えてるっつー感じだな。ありゃ。アイツにゃ大剣が向いてんだけど、俺的にはやっぱ俺の流儀を継いで欲しかったっ感じはありますけどね。んで」
自慢気に語り始めたシャルを遮るようにヤムが言う。
「アキラもすごいわよ。基礎体力は十分だし、センスもあるわ。なによりルフのコントロールが上手いの」
シャルのツケらしい焼き鳥を頬張るマスルール。
「ハジメも……なかなか、いい」
ふむ。
やっぱり、戦や魔法と縁のない世界の出だがそれだけの伸びを見せるというのは、こっちのセカイに来てなんらかの
いや、元々向こうの世界では抑制されていて、こっちに来てそのリミットが外れた、のかもしれない。
まあそんなことはどうでもいい。修行が順調に進んでいるのなら。
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てん太(プロフ) - 兎亜さん» 二章も始まったのでよければ読んでください! (2014年9月28日 11時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» うっはぁ同志様ですね() (2014年9月28日 11時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うおおおわかりますわかりますよ!それイメージして書きましたうへへ (2014年9月28日 10時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» 岩ちゃんはきっとゾーン使える(わかんなかったらすみません) (2014年9月28日 10時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うぇーいありがとうごぜえます!!目が……目がイってる……ガクブル (2014年9月28日 9時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
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