Memory6【Mr.Polite Side】 ページ7
その日の夜、色々な市役所、警察署を回ったが空振りでした
現在、私の前には前の机に突っ伏しているミカが居ます
ミカ「うぅ…みんな空振り…」
MP「ドンマイです!まだやり始めたばかりなんでしょう?」
ミカ「うん…写真だけでもいい。飾るんだ」
メキシコの死者の日ですか…
写真さえあれば死者はこっちに来れる。そんな行事でしたっけ?
しかし…何故でしょう?ミカにこちらの、物語の人々と同じ雰囲気がするのでしょうか?
そんな事を頭の隅に追いやりながら、今日決断した事を切り出し始めた
MP「また明日がありますって!そうそう。日本行きへのチケットを取りました」
私は胸ポケットから日本行きのチケットを出しました
しかし枚数は1枚
ミカ「え?ポライト行かないのか?」
MP「どうやら時間切れのようです。ありがとうございました。私と居てくれて」
ごめんなさい。ミカ。物語の人々と普通の人間は相成れない存在なんです
記憶を消さないと、彼女のこれからに支障がきたす。でも安心してください。家族の事が分かった後、戻りますよ
ミカ「嫌だ…1人で旅なんて嫌だ…」
彼女の目から涙がどんどん溢れ出てくる。堰を切ったように
あぁ…決断が緩むじゃないですか
MP「でも、ミカは言いましたよね?出会いがあれば別れもある。それと同じ数だけ再開もある。私達はどこかで繋がっています」
ミカ「本当に?つながってる?俺を…私を忘れない?」
彼女の一人称が変わった。二重人格とかではないと思いますが生きる為にあの口調に変えた。そう思います。今のが、本来の彼女でしょう
MP「!忘れませんよ。それじゃあ…私のモチーフのブレスレット。これを渡します」
私は、緑色の紐に紫の蝶ネクタイの形の飾りと蝙蝠の飾りのブレスレットを渡した
ミカ「それじゃあ…これ!俺の髪ゴム!これでいい?」
彼女は自身の髪を縛っていた髪ゴムを私に渡した。黄色で星と歯車が着いている彼女らしいデザインだ
MP「えぇ!ありがとうございます。そして…ごめんなさい。ミカは…私の事を忘れて下さい」
私がそう言った瞬間、彼女は意識を失った
さようなら。私の愛しい貴女
愛していました
(自分の好きな人の記憶を消した悲しい日)
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作者名:夕日
作成日時:2018年4月20日 21時