記憶無し蝙蝠婦人 (ページ6)

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Memory5 ページ6

その日の夜、色々な市役所、警察署を回ったが空振りだった
俺はポライトを前に机に突っ伏している
かっこ悪い…

ミカ｢うぅ…みんな空振り…｣

MP｢ドンマイです！まだやり始めたばかりなんでしょう？｣

ミカ｢うん…写真だけでもいい。飾るんだ｣

MP｢また明日がありますって！そうそう。日本行きへのチケットを取りました｣

ポライトは胸ポケットから日本行きのチケットを出した
しかし枚数は1枚

ミカ｢え？ポライト行かないのか？｣

MP｢どうやら時間切れのようです。ありがとうございました。私と居てくれて｣

俺は戦慄した。彼が居たから頑張れたのだ
嫌だ…1人なんて…
胸がとても苦しい…

ミカ｢嫌だ…1人で旅なんて嫌だ…｣

目から涙がどんどん溢れ出てくる。堰を切ったように
止まってくれよ…！

MP｢でも、ミカは言いましたよね？出会いがあれば別れもある。それと同じ数だけ再開もある。私達はどこかで繋がっています｣

ミカ｢本当に？つながってる？俺を…私を忘れない？｣

あぁ…「私」が出てきちゃった…ポライトとお別れなら「私」も「俺」も関係ない
「私」も「俺」もポライトが好きだから

MP｢！忘れませんよ。それじゃあ…私のモチーフのブレスレット。これを渡します｣

ミカ｢それじゃあ…これ！俺の髪ゴム！これでいい？｣

私は自身の髪を縛っていた髪ゴムをポライトに渡した。黄色で星と歯車が着いている私らしいデザインだ

MP｢えぇ！ありがとうございます。そして…ごめんなさい。ミカには…＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿｣

ポライトが何かを言った瞬間、意識を失った
これでお別れかもしれないけど、心の中に秘めておくよ。俺は…私は…ポライトが好きだ

朝、陽の光で目が覚めた。時間は午前6時30分

ミカ｢よく寝た…｣

何故か頭がぼーっとする
何かを忘れているような…

ミカ｢俺ってこんなの付けてたっけ…？｣

左の手首にブレスレットを付けていた

ミカ｢まぁいいや。次は日本だ｣

でもなんだろう。何かが足りない
そんな思いを胸に抱きながら、日本に飛んだ

(記憶が消えた日。何も知らなかった俺)