行進_３ ※Ｅ ページ40
ジュードとF91は圧倒的な力でぞくそくと押し寄せる重歩兵と続く歩兵をなぎ倒していく。俺達が数人の歩兵を倒す間に、まるで跳ぶように駆けてそれ以上の重歩兵を仕留めていく。
「グレネード！」
F91の声が響いた。空中に拳大の鉄の塊。ここは行き止まりの部屋で、部屋の作り自体は粗雑だ。爆発物で埋められたら一溜まりもない。
どうするかと動揺している間に、ジュードが踏み切っていた。着弾するよりも爆発するよりも速くその鉄の塊を掴み踏み込んで敵兵の間を縫い階段の上へと投げ返す。おそらく階段の上部の向こうまで届いただろう。爆発音が上で轟き、動揺の声が聞こえる敵の群れの中でジュードは地面を弾いて体をひねる。それと同時に敵の首に足を絡ませて昏倒させ仕留め、次々と仕留めていった。
その背後から迫りくる敵の攻撃を、体を傾がせたジュードとすれ違うように踏み込んできたF91がいなし、躱し、ナイフを叩き込んだ。
敵の持つ銃身を掴み、ひねり上げながらジュードが跳躍する。振りかぶった左手のナイフが敵を仕留め、そのまま銃を奪うと階段側にいた敵兵の眉間に弾丸を撃ち込んでいく。
「ハハッ！ ご機嫌だねェジュードくん！」
「どこが？？」
「最近はおれに背中も預けてくんなかったじゃん？ おれってば寂しくって」
「一緒にいなかったろ」
「そりゃ、お前がおれを一緒にいさせてくれなかったんだろがよォ？」
F91がくつりと笑いながら言葉を返すと、ジュードは沈黙で返す。彼が何を考えたのかF91はわかったらしく、軽く肩を竦めるにとどめてメモリを確認しに向かった。
「オッ、終わったぜ」
「…よし。2人共、地上に向かうよ。FBも近くの建物に潜伏してるだろうから回収しながらポイントまで戻る。えおえお、インカムで指示を出しておいてくれ」
「え、あ、…うん」
言われて俺は素直に応じる。通信する俺の後ろでケラケラとF91は笑って「お前」とジュードに言う。
「ホント戦ってると元気になってくるタイプだよな。脳筋ジュードくん、おれとしては面白くていーんだけどォ」
「はっ倒すよ」
「受けて立つ！」
ビッと軽くジュードに向けて拳を打ったF91の手を掴んだジュードはそのまま体を回転させてF91を投げ飛ばした。その動きがあまりにそつなく動き、間髪入れないものだった為俺とあろまはあっけに取られてF91が投げられて壁にぶつかる所までを見ていた。
「いってーんだけどこの状況でマジに投げ飛ばすヤツいる！？」
「ここ」
「コイツ〜〜〜！」
F91が楽しそうにというか嬉しそうに高笑いした。
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長閑(プロフ) - 代口さん» 初めまして、コメントありがとうございます！当作品を読んでいただきありがとうございます。楽しんでいただけて嬉しいです！趣味詰め詰め小説ですが今後もゆっくり更新していきます。よろしくお願いします〜！ (2022年8月9日 1時) (
レス) id: 4a86d0b1da (このIDを非表示/違反報告)
代口 - 初めまして、コメント失礼します。話に引き込まれて最後まで読んでしまいました、とても素敵な作品と出会えて良かったです。今後の更新も楽しみにしています。 (2022年8月5日 6時) (レス) id: fb96c304db (このIDを非表示/違反報告)
長閑(プロフ) - 陵さん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけて嬉しいです！お話は短編の方にその後の話としてあげようと考えていますのでしばしお待ち下さい！読んでくださりありがとうございました！ゆっくりですが今後も更新していきます。よろしくお願いしますー！ (2022年5月3日 1時) (レス) id: 4a86d0b1da (このIDを非表示/違反報告)
陵(プロフ) - コメント失礼します！完結おめでとうございます！！とても素敵な作品に出会えて幸せです、、！5人のお話や脳筋ぶち破り話（？）も楽しみにしています！！ (2022年5月2日 2時) (レス) @page50 id: ef30949f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2020年1月26日 3時
