おはよう ページ13
.
「…よし」
そろそろ八時か…。
早くご飯食べて家でなきゃな。
私は出来上がったばかりの目玉焼きと野菜炒めを二つの皿に盛り付けて、片方を冷蔵庫に入れ、もう片方をテーブルに置いて、白米とともに食べ始める。
冷蔵庫に入れたのはしょーくんの分。
朝起きてツイッターを開いたら、夜中に天月がツイートしているのを見つけた。
その時間からして今起こすのもかわいそうだから、まぁ、寝顔だけ拝借(写真)してほっといてる状況。
…家出るときに声はかけるつもりだけどね。
「…ふぅ、ごちそうさまでした」
ちらりと時計を見るとそろそろ十五分になるところ。
そろそろ起こし行くか…。
「しょーくーん、起きてるー？」
………。
返答ナシ。寝てる、と。
「入るよー」
一応断りを入れてからドアを開ける。
布団にくるまって寝ているしょーくん。起こすのは心苦しいけど、朝起きるって習慣がないとまじで夜型人間になっちゃうからね。健康的にね、うん。(適当)
「しょーくん、おきてー」
天月「……ん…」
ゆさゆさ、肩に手を置いてゆらしてみる。
イケメンやなくそ。
「しょーくん、おーい」
天月「…あれ……、A…？」
うっすら目を開けるしょーくん。
寝ぼけてるな完全に。
「そーだよー。愛しのAちゃんだよー」
天月「…おはよ、A…」
目をごしごししながら起き上がるしょーくん。
かわいいなくそ。
「私これから大学だけど、朝ごはんは冷蔵庫に入ってるから。ご飯と一緒に食べて」
天月「……わかった」
よし、これでおっけー。
スマホで時間を確かめると八時半になっていた。
そろそろ出ないとヤバめ。
「じゃあ行ってくる」
すっかりしょーくんの私物やら家具が配置された部屋を出ようとする。
天月「まって、A」
「ん？」
ドアノブをつかんだまま、半身で振り返る。
と、さっきまでの眠そうな雰囲気はまだしっかり保ったまま、ふにゃぁっとした笑顔で
天月「行ってらっしゃい」
……。
数秒固まって、ハッと我に返る。
「う、うん、行ってきます…」
なんとなく恥ずかしくなって、フイッと視線を逸らす。
今度こそドアを開けて部屋を出る。そのまま玄関でローファーをはいて扉を押し開けた。
「……なんか、新鮮」
ただのいってらっしゃい、の挨拶なのに。
変なの。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - 船と歩く18禁のluzさんのスペル、間違ってます。御本人様にも失礼なので直した方がいいと思います。面白いので更新頑張ってください (2018年10月18日 1時) (
レス) id: f291a7ec7d (このIDを非表示/違反報告)
Alice@夜未(プロフ) - 星空舞子@ラさん» こっちまで読んでくださってありがとうございます！！感謝しかないですぅうう…！！ (2018年8月21日 23時) (レス) id: fcdf5a8177 (このIDを非表示/違反報告)
星空舞子@ラ(プロフ) - そうるーとから来させていただきました！！こちらも面白いです！応援してます！！ (2018年8月21日 17時) (レス) id: d6b0f30b71 (このIDを非表示/違反報告)
Alice@夜未(プロフ) - @ラさん» うぉおありがとうございますううう！！続編も頑張って考えます！ (2018年8月17日 18時) (レス) id: fcdf5a8177 (このIDを非表示/違反報告)
Alice@夜未(プロフ) - ＄@端末が死亡さん» めっっちゃ頑張ります←← (2018年8月17日 18時) (レス) id: fcdf5a8177 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Alice@夜未 | 作成日時：2018年8月14日 19時
