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『......どうぞ、』
「...お邪魔します。」
あんなに寂しそうな声で"離れたくない"なんて言われたら、突き放すことなんてできないよ。
きっと私のそういうところが良い方向に結びつかない原因なのかもしれない。
龍友さんが私の家に来るのは2度目だ。
ご飯、一緒に食べたなあ。
ソファにちょこんと座る龍友さんは、気難しそうな顔をしていた。
篠田さんにバレたらどうしよう、なんて今更すぎる恐怖を感じる。
『龍友さん、水飲みますか?』
「あーうん...貰うわ。」
あまり近い距離にいると色んな想いが次から次へと出てきてしまうだろうから。
キッチンの方にある棚からコップを取りに行く。
するとすぐに後ろから甘い龍友さんの香りがふわっと舞った。
私の大好きな、龍友さんの匂い。
首元に腕が回り、優しく抱きしめられる。
『っりゅうとさ、』
「ほんまに、僕はなにがしたいんやろね。」
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ちょりこ(プロフ) - なかなか龍友の話が見当たらなくてのこのお話はとても面白かったです! (2020年2月25日 8時) (レス) id: 5d7662bc4f (このIDを非表示/違反報告)
る - すごく好きでした! (2019年3月26日 10時) (レス) id: 00700fe21d (このIDを非表示/違反報告)
心音(プロフ) - 全て読ませていただきました! とても良いお話でした!! (2019年3月25日 1時) (レス) id: f04cf3a636 (このIDを非表示/違反報告)
釈迦で~す推し。 - お久しぶりです。 もう、涙が止まりませんでした。 とにかく裕太君が優しすぎて、龍友くんが切なすぎて… 色々言いたいことはありますが、こんなにも最高の作品を書いてくださりありがとうございました! (2019年3月17日 1時) (レス) id: ec1ebb61a0 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんあや(プロフ) - 最っ高によかったです!forYou…も大好きな曲だし龍友くんも大好きだし、なにより裕太くんの優しさに持っていかれそうになりました笑 (2019年3月12日 23時) (レス) id: 9e0d1bf52d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵子 | 作成日時:2019年2月23日 21時