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「っなに、お前は付き合ってほしいん?」
『っや、だ』
「...そ。」
"別に付き合わんよ"と言う中務さん。
でもここ最近、ずっと一緒にいてご飯も一緒に行ってるんでしょ。
...キスだって。
『...キス、してたくせに』
「は?!あれは事故やから、」
『っでも...したことに変わりはないじゃないですか、』
「キスしたら絶対付き合うわけやないやろ。」
『そうじゃなくて...っ!!』
妬いたって、素直に言えない。
酔ってることを言い訳にできなかった。
もうどうにでもなれ。
半端投げやりで言葉を口にしてしまった。
『や、きました』
「...は、」
『だから、妬いたんですっ』
「っおま、可愛すぎやろ、」
『っえ?』
「...上書き、してくれるん?」
どんどん縮まる距離。
頬に添えられる手。
熱っぽい瞳で見つめられたら、もう逃げられない。
これは、上書きだけのキスですか。
唇に触れるだけのキスは、優しくて塩っぱかった。
虚しいはずなのに、心が満たされてしまう。
胸の高鳴りは止まない。
「俺やって、したくて工藤さんとしたわけちゃうし。」
『っ...ん。』
「わかったら泣き止めアホ。」
この言葉だけで安心できる。
単純かな。
でも、単純でいいよ。
それだけで充分だから。
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蓬 - 心にストンと落ちてくる葵子さんのお話にいっつも助けられてます。更新大変かと思いますが頑張ってください!応援してます! (2018年8月17日 1時) (レス) id: db0c6e08f6 (このIDを非表示/違反報告)
さちまる◎ - とてもおもしろかったです!佐野くんのお話も見てみたいです。これからもがんばってください!更新楽しみにしてます!! (2018年3月30日 18時) (レス) id: ed9abe364f (このIDを非表示/違反報告)
葵子(プロフ) - 莉愛さん» わあああ!!めっちゃ嬉しいです...!(;Д;)(;Д;)ありがとうございますっ!!本当に励みになります! (2018年3月27日 23時) (レス) id: 6b76cfea77 (このIDを非表示/違反報告)
莉愛 - 言い忘れてました(汗)初めまして!更新頑張って下さい! (2018年3月27日 22時) (レス) id: 936ea7fe0b (このIDを非表示/違反報告)
莉愛 - 私、この作品大好きになりました!これからも葵子さんの素晴らしい作品を期待しています!頑張って下さい! (2018年3月27日 22時) (レス) id: 936ea7fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵子 | 作成日時:2018年3月9日 17時