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_Yuta side_
撮影終わりの帰り道。
まだ寒い街中をゆっくりと、着実に歩く。
すると携帯の着信音が鳴り響いて、嫌々ながらも取り出すと珍しい名前が浮かび上がった。
「...なんや急に。」
驚きと、それとは違う胸の高鳴りを抑えつつ電話に出た。
「なに、」
「うわ、怖いなぁ。もうちょっと優しい声で出てよ、」
「...亜嵐くん?」
もう1度携帯の持ち主を確認してみても、あいつからに変わりはなくて。
なんで亜嵐くんが出るん?
ふつふつと湧き上がる嫉妬の感情。
ちょっとしたことで妬いてしまう。
「...なにしてん、あいつは?」
亜嵐「今飲んでるんだけどさぁ、Aが潰れちゃって...」
「珍しいやん。」
普通にその辺の奴より強いのに。
潰れるとこなんて一回も見たことないし、それどころか酔ってるとこさえ見たことない。
...てか、亜嵐くんと飲んでるんか。
「で、なんで俺に電話するん?」
亜嵐「A連れて帰ってくれないかなーって。」
「は?」
亜嵐「家の住所送っとくからー。」
「いやいや、送るの前提かい。」
亜嵐「前に工藤さんと飲んだところにいるよー」
亜嵐「あ、ちなみに来なかったら俺が送ってくことになるけど...やらかしたらごめんね。」
それだけ言われて切られた電話。
は、なにそれ。
やらかしたらごめんって、そんなん許すわけないやん。
急遽、歩いてきた道を戻ることになってしまった。
めんどくさいって思いつつ、早く行かなきゃって思いが表に出る。
亜嵐くんといることに焦りを隠せない。
あー、ほんまに...あいつが関わると自分じゃないみたいや。
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蓬 - 心にストンと落ちてくる葵子さんのお話にいっつも助けられてます。更新大変かと思いますが頑張ってください!応援してます! (2018年8月17日 1時) (レス) id: db0c6e08f6 (このIDを非表示/違反報告)
さちまる◎ - とてもおもしろかったです!佐野くんのお話も見てみたいです。これからもがんばってください!更新楽しみにしてます!! (2018年3月30日 18時) (レス) id: ed9abe364f (このIDを非表示/違反報告)
葵子(プロフ) - 莉愛さん» わあああ!!めっちゃ嬉しいです...!(;Д;)(;Д;)ありがとうございますっ!!本当に励みになります! (2018年3月27日 23時) (レス) id: 6b76cfea77 (このIDを非表示/違反報告)
莉愛 - 言い忘れてました(汗)初めまして!更新頑張って下さい! (2018年3月27日 22時) (レス) id: 936ea7fe0b (このIDを非表示/違反報告)
莉愛 - 私、この作品大好きになりました!これからも葵子さんの素晴らしい作品を期待しています!頑張って下さい! (2018年3月27日 22時) (レス) id: 936ea7fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵子 | 作成日時:2018年3月9日 17時