喰べないからそばに居て。

青鬼と人間―７― ページ9

「…シア。その手に持っている、鍋…ってか、お粥は何かしら？」
「この、おかゆ、たおれた、Aの、ため。」
「………青鬼は、料理が出来るの？」
「人間に、なれる、同族、は、できる。
　シアも、人間に、なれた、から、できる、ように、なった。」

机に置かれたお粥を、一緒に置かれたスプーンを使って食べる。
シアは物陰から、私を見守っている。…なんだか、外の時と同じ感覚。

「……隣に座りなさいよ。なんだか、落ち着かないわ。」
「となり？」
「そうよ、まだ椅子はあるんだから座りなさい。」
「……いす。」
椅子を見て、私を見ると、真っ青な顔が赤く染まる。

「となり、なんて、なんだか、シア、たち、こ、こいびと、みたい。」
「乙女か！
　健全で純真な乙女の思考じゃないの！一応、その体は男でしょう！？」
「おとこ……そう、だね。
　でも、Aの、となり、は。はずか、しい。」
「うぅ……でも、私は隣に居てくれた方が嬉しいわ。」
「…Aは、シアが、となり、に、いるのが、“うれしい”？
　だったら、そう、する。」
そう言って、私の前の椅子に座る。……なんか、座り方可愛いわね。


「A、おいしい？」
「……………うん。
　とても美味しいわ。ありがとう。」

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