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その後、おついちさんは「Aちゃんが元気になるために、おついちさん料理作ってあげる♪」と、どこから取り出したのかフリフリのエプロンをつけて料理を作り始めた。
正直まもなくアラフォーのフリフリエプロンって、と思ったけどおついちさんなのでよしとした。
貴女)うわぁ〜全部私の好きなもの(キラキラ)
おつ)ふっふ―、Aちゃんの好きなものは全部調査済みなんだよ!
得意げに腕組みをするおついちさんの前には、私の好きなしかも、プロの料理人が作ったのではという程の出来栄えの料理が並んでいた。
貴女)い、いただきまーーーす!!!
おつ)ふふ、召し上がれ〜(微笑)
ここのところめんどくさいという理由で、コンビニ弁当等ばかり食べていたため、ちゃんとした料理に感動した。味も見た目以上に美味しくて、自然と目から涙が出てきた。
貴女)ウゥ、ッヒック、オイジイデズゥゥー(泣)
おつ)はいはい、泣くか食べるかどっちかにしようね〜(苦笑)
そう言いながら、おついちさんは私の目からこぼれるいくつもの涙を拭いてくれた。
おつ)実は今日来たのは兄者に頼まれてきたんだ。
貴女)っえ!?
ご飯も食べおついちさんと一緒に皿洗いをしていたら、横でお皿を洗っていたおついちさんがそんな事をこぼした。
わけがわからなくて、彼を見ると最後の一枚を洗い終えたところで私に渡してきた。
おつ)兄者がね、多分あいつろくなもん食ってねえから世話頼む、ってね。しかも他の男はAちゃん家上がらしたくないから、女男のお前いけ、ってちょっと酷くない?笑
貴女)じゃあ、今日相談聞いたのも...!?
おつ)いや、あれはAちゃんの顔色が悪かったから相当溜め込んでるんだろうなと思って。
「案の定めちゃくちゃ溜め込んでたよ(苦笑)」、そう言って彼は私の頭を撫でるとソファーにかけてあったジャンパーをとった。
貴女)え、もう帰るんですか!?珈琲入れようと!
おつ)いいのいいの、これから弟者とゲリラする予定だし、それに...
おついちさんのあとを追って玄関まで行くと、おついちさんはドアを開けており、そこには兄者が立っていた....
おつ)まああとは二人でごゆっくり。兄者あんまAちゃんほっといてやんなよ?
兄者)おぅ。
おつ)Aちゃん、もしまた苦しくなったら俺のとこきていいからね?いつでもおついちさんはAちゃんの味方だから!
そう言うと、おついちさんは手をひらひらさせて帰っていった。
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作者名:黒狼 | 作成日時:2017年10月7日 16時