青の微熱(1)

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大きく息を吸って、私も家の中へと入る





玄関で靴を脱いでいると
駆け寄ってくる双子の弟の遊くんと陸くん








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じーっと見つめられた









「ただいま...2人共、どうしたの？」






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遊「...Aちゃん、りんごみたい顔が赤い！」



陸「変なこと考えてんだ〜」









「そ、そんなこと...っ...考えてないよ...！」









8歳児の勘の良さに、焦りまくってしまう私








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遊「母ちゃん、ただいま〜」



「ただいま」



母「あら、A 遊 陸 おかえりなさい」



陸「兄ちゃんは〜？」









あぁ、あなたの存在なんて忘れられていた






真司郎のこと何て言おうかな
バレたりしたらどうなるのだろう








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母「隆弘なら、今日は彼女の家に泊まってくるって」









当然のことだけど
母は何の気なしに、そんなことを言って









遊「あれ？兄ちゃんって彼女いたっけ〜？」



陸「いつから〜？」









鼓動がうるさい
全身に脈打って、息ができない









母「さぁ...お母さんもさっき電話で聞いたからね(笑)」



母「どんな子だろうね〜」












冷たい汗が体中から外へと出る








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*彼女”、なんて...









あんなに私に固執していた隆弘くんが
いきなり、彼女？









しかも、私に彼氏ができた日に偶然？









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ふと、過ぎる









“私と真司郎のこと、知ってる？”








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あぁ、せっかく幸せな気持ちだったのに
心の闇はすぐに広がる









どんな未来が待ってるんだろう？
希望か、絶望か









ただ、キラキラ輝く青い海のように生きたいだけなのに








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真“A”






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あなたの声が、記憶の中で優しく呼びかける
それだけが今は私の希望だから








どうか、お願い
私の不安を消して









早く、真司郎に会いたい
私の希望に







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