青の微熱(1)

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side:Shinjiro









少し人気がなくなった静かな森の中









ぎゅっとAの体を抱き寄せた









「気づかないでって思ってたけど...」



「本当は誰かに気づいて欲しかったのかも」









俺の胸に顔を埋めて何かを囁く君









なんて言ってるのかは分からないけど



とにかく愛しくて









真「ん？なんて言った？」



「ううん、何も言ってないよ」









「あっ、そうだ！」









Aはまたカバンの中を探し始めて
そして小さな何かを取り出した









「この間買い物行った時に買ってきたの」









青い綺麗なブレスレット









それを俺の腕につけてくれて






「私とお揃い」









彼女の腕についた
水色のブレスレットを輝かせながら






嬉しそうに俺に抱きつく









真「ありがとう、A」








俺がそう言うとAが嬉しそうな顔をする
良かった、Aが笑ってる









お兄さんとAの関係は
よく分からないけど








Aが笑顔なら良かった








．







ﾋｭﾙﾙﾙﾙﾙｰ







ﾄﾞｰﾝ









Aの瞳がキラキラと輝いて






「花火あがった...綺麗...」









Aの声につられて後ろを振り返ると









ﾄﾞｰﾝｯ









一瞬だけ見えた花火









ｶﾞｯ









視界がぐるんと回って体が飛ばされる








「真司郎...！！」









.

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