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「でも、どうしてこれは食べたんだ?」
「ホップはどうして食べたんだと思う?」
「え、えぇ?!そこが分からないのに…」
「分からないのを考えるのも博士のお仕事でしょ」
「うう、」
頭を悩ませるホップをみながらも、水出しの紅茶をカップに注いで彼の前に出すと、私はもう一粒ポケモンフードを手に取って口の中へと放り込んだ。
ついでに、ほらほら糖分補給もしてね。なんて進めてみると、ホップは渋い顔で唸りながらもポケモンフードを手に取り口へと運ぶ。
しかし、いくらポケモンフードを食べたところで、答えは出ないようで、口からは答えではなく唸り声が漏れるばかりだ。
「じゃあ、今まであげてたポケモンフードをあげてみたら?」
「えぇ、絶対たべないぞ」
「いいから」
ホップは私の言葉にワケが分からないようだったが、今までにあげていたポケモンフードを背負ったリュックから取り出すと、中身を手のひらにころりころりと転がした。見た目は今たべているポケモンフードとはあまり大差がないように見える。
だからこそホップは「味が好きじゃない…_?」とか「安いから…?」と疑問を抱いているのだろうが。
そんな絶賛考え中のホップがザマゼンタに今まであげていたポケモンフードを口の前にやると、ザマゼンタはホップの顔を見つめたのち、それをぱくりと食べだした。しかも一粒だけではない、手のひらに転がったポケモンフードすべてだ。
「た、食べた!!!!!」
それどころか「もっと」とばかりに鼻を彼の手のひらに押し付けている。
「なぁ〜、ザマゼンタ、なんでおまえこんなに食べるんだ?今までは食べなかっただろ?」
なんでだよー。とホップ。
ザマゼンタは答えを吐き出すこともなく、鼻を押し付けたままだ。
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モモ - ネズさんまだかなぁ〜 (2020年1月1日 12時) (携帯から) (レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - かっちゃんさん» ありがとうございます!ゆっくりではありますが楽しく書きたいと思います^^ (2019年12月30日 23時) (レス) id: 72a7a46fdc (このIDを非表示/違反報告)
かっちゃん(プロフ) - すごく読みやすいです!!!更新、楽しみにしてますね!! (2019年12月28日 20時) (レス) id: 17dcb00d4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青 | 作成日時:2019年12月24日 13時