君にロックオン！【青根高伸】 (ページ20)

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20.幸せ報告と全国へページ20

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青根side

土曜日。
今日は部活が終わったらAさんちに行く約束をした。
昨日は、前に話していた同僚の女の人に付き合って、あんまり強くない酒飲んでたんだな。
また泥酔してないか。大丈夫かな。

一応朝にラインが来たから、家には帰っているんだろう。
優しくて、強くて、しっかりしているようで
時折、ちゃんと見ていないと脆く崩れてしまうんじゃないかと思うときがある。

「お前らー！！！今日も来てやったぞー！」

「鎌先さん、またっすか？ヒマっすか？？」

鎌先さんがまた来てくれたので、二口は嬉しそうだった。

「まあ、暇じゃないんだけどな！お前らに報告があってさ」

鎌先さんは改まって部員を集めた。

「俺、歩と復縁することになった！そんで、近々プロポーズしようと思う！！！」

さすがにこの宣言には皆驚いた。

「マジっすか！？！？」

「マジだ。昨日、居酒屋で偶然会ってな。
会社の人たちと来てたみたいだったんだけど、男がいたから彼氏出来たのかと勘違いして、絡んじまってさ…」

鎌先さんに絡まれた男性はさぞかし怖かっただろうな。

「お前、人のこと言えない見た目だからな」

二口が俺に言った。
いや……なんで俺の心読めてるんだよ。

「それで、俺やっぱり歩じゃないとダメだって
気づいたんだ！歩も俺のことがまだ好きだって言ってくれたんだ！」

「鎌先さん、俺ら春高ひかえてるんでぇー
ノロケはその辺にしてもらえますぅー？？」

二口がぶーぶーと文句を言った。

「お前らの全国行きの報告待ってるからな。俺の結婚祝いに聞かせてくれ。まあ、そのためには俺様が特訓してやるぜー！！！」

鎌先さん………やっぱり暇なんだな。
でもよかった。先輩には幸せになってほしい。
もうすぐ、夏休みだ。
春高の予選は、鎌先さんにいい報告が出来るように頑張らないとな。

「つーかさ、あの人報告しなくてもどうせ試合見に来るだろ！？」

二口が俺にこっそりと耳打ちしたので
それもそうか、と頷いた。