21.君にロックオン ページ21
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その後はなんとか酔っぱらいの真坂さんを家へ帰して自分も帰宅した。
まさか、歩ちゃんの彼氏が偶然いて
しかも復縁の方向でいきそうで………。
本当に良かった。
ちょっとだけ真坂さんに感謝しないといけないな。
酔うと面倒臭いけど。
次の日歩ちゃんから、無事やり直すことになったとラインが来た。
よかった………。
ピンポーン
ラインのやり取りの後に部屋のチャイムが鳴る。
久しぶりに青根くんに会える日だった。
「いらっしゃい!どうぞどうぞー!」
今日も部活だったらしいけど、終わってからうちに来てくれたのだ。
「なんか機嫌いいな」
「ちょっとね、最近いいことが続いてさ。私の会社の友達が、彼氏と復縁出来ることになったの。昨日飲んでたら、偶然その彼氏に会ってね……」
青根くんは、一瞬固まった。
「どうしたの?」
「いや、何でもない。似たような話もあるんだな……」
「今日はどうする?外に何か食べに行く?それともなんか作る?」
そう言うと、青根くんはまた少し止まっていた。
何か考えてるのかな。
「あの……ちょっと聞いていいか」
「う、うん……どうしたの?改まって」
なんだか今までと様子が違うな。
「俺たちの関係って、何なんだ?」
改まって何を聞くのかと思ったら。
あの、それ………私も知りたいやつ、です。
「あんたは俺に会いたいと言ってくれるし、俺を部屋に入れてくれる。
それって………その………」
青根くんは真っ赤になっている。
つられて私も顔が熱くなる。
「その………付き合っているって、思っていいのか?」
全身の力が抜けそうだ。
それ、全部私が言いたい台詞だよ。
付き合ってるって、思っていいの?
「そんな事言われたら、私自惚れちゃうよ」
私は初めて会った時から、君に恋をしていたから。
それ以外の答えはない。
「付き合いたいよ……私は。最初から、ずっとそう思ってた」
そう答えると、青根くんは顔を赤らめたまま
いつかしてくれたみたいに私の手を握った。
「嬉しい…」
そう呟く彼の一言と、照れた表情と、温かい手。
もうそれ以上の言葉はいらなかった。
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茜(プロフ) - ねこみやさん» ありがとうございます♡ (2月8日 23時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや(プロフ) - まじで最後が尊すぎてめちゃくちゃ涙出ました尊すぎて( ; ; ) (8月27日 20時) (レス) @page41 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - みーちゃんさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます! (2023年4月26日 1時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん(プロフ) - 泣きました。 (2023年4月26日 0時) (レス) @page41 id: 0002bb722b (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - mooさん» お褒めのコメントありがとうございます! (2022年6月26日 23時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜 | 作成日時:2018年6月14日 19時