34:三人 ページ40
昼になると、小太郎から話を聞いた銀時達がやってきた。
「Aー!」
そう言いながら神楽ちゃんは助走をつけながら飛び込んできた。
「大丈夫アルか?誰にやられたアルか?」
「か…神楽ちゃん…苦しい…」
せっかく治ってきているのにこのままではまた傷口が開いてしまう…夜兎強い
「ほら神楽、Aはまだ治ってねェんだぞ。早く離れろ。」
やっぱり普段から一緒にいるから彼女の力の強さはわかるのだろう。銀時が珍しく気を使ってくれた。神楽ちゃんが離れると、銀時が私の横に何か置いた。
ビニール袋のようなもので、中にはプリンが入っていた。
「あーなんだ、お見舞いっつーの?新八が買ってけってうるさくてよォ…」
「でも銀さん、Aさんが大怪我をしたって聞いたときはすごく焦ってましたよね?」
「うるせぇ!一応こいつも妹みたいなもんだから心配くらいするわ!」
…あ、あのケチな銀時が誰かのために何かを買ってくるなんて…
「銀時…成長したね…」
「何息子の成長に感動する母親みてェになってんだ!」
だってこんなこと珍しすぎて…明日は雪が降ってくるんじゃないかと思うくらいだ。
「あ、そういえばAさん。ちょっといいですか?」
突然新八くんが話しかけてきた。
「誰に襲われたんですか?もしかして最近噂の人斬りですか?」
流石新八くん。なかなか勘が鋭い。
「うんそうだよ。例の人斬り。」
そう言った瞬間私と小太郎を除いた三人は驚きのあまり声を出していた
「心配するな。そいつは俺が斬っておいた。峰打ちだが、しばらくは動けないだろう。今日の昼ぐらいには真選組の奴らに見つかるだろう。」
彼らをなだめさせるためにそう言ったのは小太郎だった。
「じゃあ、もう人斬りはいなくなるアルか?」
「ああ、リーダー安心しろ。」
しばらくすると、三人共帰って行った。私もここに長居するのも悪いので、帰ることにした。
「しつこいようだが、本当に大丈夫か?」
「大丈夫だよ。小太郎は心配性だなぁ。」
そう言って玄関へ向かい、小太郎に挨拶をした。
人通りの少ない道を通り、家の前に着く。ドアの鍵を開け、ドアノブに手をかけた。
その瞬間、後ろから発砲音のようなものが聞こえた。いや、みたいなものじゃなくてそのもの。自分の左肩からは血が流れ出し、その場に倒れてしまった。
薄れていく意識の中、私の目に映ったのはここでは見るはずのない姿だった。
昨日、小太郎に斬られたはずの男の姿だった。
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ほう(プロフ) - 枕崎のみやさん» コメントありがとうございます!小説を書くのも初心者なもので…うまくかけてるかわからなかったんですが、そう言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります!ありがとうございます! (2017年8月18日 8時) (レス) id: 40101de4c2 (このIDを非表示/違反報告)
枕崎のみや(プロフ) - こんにちは。コメント失礼します。主人公ちゃんが可愛くて桂さんがいけめん。もう、癒されてしまいます。更新頑張って下さい、応援してます!! (2017年8月17日 12時) (レス) id: 308a21cffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほう | 作成日時:2017年8月10日 15時