#28 ページ33
センラside．
あれから数日が経って俺は毎日仕事に打ち込んでは土日、レコーディングor撮影の日々を繰り返していた。
仕事中もまともにいい食事が取れてなくて。この間なんかは｢ちくわ｣を昼食にしていた。
(そろそろまともな食事取らんとヤバいな。)
そう思ったのはある日の平日の昼間。
(11時か…。ちょい早いけどええか)
そう思って携帯で周辺で食事できる所を探した。
(あれ……これって)
目に止まったのは1件の老舗。
よく聞く名前の店やん…？！
老舗ゆうても、少し改装したんかな…？
写真を見る限り、普通に綺麗でレトロな雰囲気で落ち着きそう。
仕事でパソコンいじりたいし、静かなところで、集中出来そうやからここでええか。
そう言ってナビを設定し、車を走らせること5分。
久しぶりのまともなランチ！
いやあ、何食おうかな〜♪
そう考えながら駐車場に車を止めて、スーツのジャケットを羽織る。
荷物はパソコンと最低限のものを。
いざ店のドアを開けるとドアに付いている心地よいベルの音が鳴る。
貴｢いらっしゃいまぁ…ぇ…？！｣
俺は店員と全く目線を合わせなかったが店員があまりにも驚いた声を出したので、｢客に失礼やな｣と思いながら店員を見ると。
｢……早川さん………？｣
目の前で俺を接客してくれたのは紛れもない、大好きな早川さん。
耳より少し高めに縛ったポニーテール。
少しラフな格好に黒のエプロン。
ナチュラルなメイク。
この前あった時とは雰囲気が少し違うが、これもこれでキュンと来てしまった。
貴｢えっ、せ、せんらさ…｣
｢っ、ｼｰｰ｣
"センラさん"。それは活動名。
このような所でバレたら、騒ぎになることもあるだろう。
｢俺のことは普段は折原って呼んでくれへん？｣
貴｢っ！ご、ごめんなさいっ｣
そう言って早川さんは察してくれて、思いっきり頭を下げる。
いやポニーテールの動き激しすぎん？()
貴｢あっ…こ、こちらへどうぞ｣
とりあえず俺は早川さんに案内されるがままに足を動かした。
気を利かせてくれたのか、あまり人に見られないような1人用の席に案内された。
早川さんがお水とおしぼりを持ってきた。
｢今回は俺の事わかってくれはったんや？｣
少しニヤけながらも早川さんを見て言ってみた。
貴｢さ、さすがに分かりますよ？というか偶然すぎて驚きが隠せないんですけど…｣
いやそりゃ、そうやろな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1554人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお(プロフ) - はじめまして。小説読ませて頂きました。すごく面白くてドキドキさせて貰いました。この先が気になってしまい楽しみで仕方有りません。これの他のメンバーの作品は有りますか?有ったら是非読みたいのですが?特に浦坂のが有ったら読みたいです。 (2019年6月11日 15時) (
レス) id: 692ce0d98a (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - 志奈乃@リスラーさん» 意外だからこそ楽しめるかなと思いました♪これからもどうぞよろしくお願いします(*´-`*) (2019年6月7日 1時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
志奈乃@リスラー - 一目惚れするのがまさかのセンラさんでびっくり...最初夢主が一目惚れするのかと思ってたw (2019年6月6日 0時) (レス) id: 0f8bb6f46c (このIDを非表示/違反報告)
てろち - aonaさん» マジで死にますねΣd(ﾟ∀ﾟd) (2019年6月4日 18時) (レス) id: 999d763a4b (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - てろちさん» これ書いてて想像してしまって、1人でにやけてしまいましたもん…。志麻さんの低音イケボはもう誰もがキュンと来ちゃいますよね！ (2019年6月3日 23時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：aona | 作成日時：2019年5月23日 5時
