2 楽屋で再会、そして。【センラ】 (ページ29)

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ー Aside ー

｢ん……｣

千良の面倒を見ていたら知らないうちに寝ていた。

坂田さんがソファーで寝ていて、きっと私を千良の隣にあるベッドに寝かせてくれたんだろうと察する。

絶対重かった…絶対大変だった…申し訳ない…。

少し変な汗が出るも、ふと、千良が気になって隣のベッドを見た。

掛け布団から顔が出ていなくて様子が分からない…。

体調がどうなのか、気になったから。
私はベッドから降りて、千良のベッドに近づき掛け布団を少しどかしてみる。

昨日まであった汗も引いていて、息も荒くない。

｢…よかった…｣

あまりにも安心しすぎて声に出た。

その後ベッドから手が伸びてきた。

｢ん？！！！｣

あまりにも急すぎて私は抵抗が出来なかった。

無理やりベッドに連れ込まれた。

もちろん犯人は

｢…千良…？起きてんの…？｣

セ｢……。｣

えっ。

ん？！

千良さぁん？

寝ぼけてこんなことしてるの？！

逆に怖いよ？！

ベッドに連れ込まれた私はセンラに抱きしめられていて、それはもう抱き枕離しませんよ～とでも言うくらいに抱きしめられていた。

少し朝は寒い。

でも私の体温は反比例し始めた。

(暑い暑い暑い暑い！！)

心臓止まるぞ？！むり！心臓爆発するんじゃね？！

うひゃあ…もたないよこれ…

でも、千良に抱きしめられるのはなんか安心する。

痴漢をされたあの時だって。

千良に抱きしめられた瞬間、安心して沢山泣いてしまった。

大好きな千良に抱きしめられている…

それが嬉しくて、恥ずかしいって言うのは事実だけど…。

抱きしめられるのも、最後なのかな。

あたしが告白したらもう終わりなのかな。

HappyENDの道は無いのかな。

そう考えると涙が零れそうになる。

｢ずっとこの時間が続けばいいのにな｣

そう小さく呟いて、また眠りにつくのだった。