【歌,い,手】麦焼酎、始めました。【男主】

３日目 夜　3 ページ19

どうしよ。申し訳無い。
とりあえず何か出さなきゃ。
でもアルコールは駄目だよね、えー…
そうだ、そこそこ高めの紅茶があった筈…！
すぐに戸棚を開けて…額を扉にぶつけた。
『った…！』
予期せぬ痛みにじわりと涙が出る。
涙目で彼を見ると、驚いた様で目を丸くしている。
あ、目逸らした。口角上がってやがる。
もうやだ。

少しムッとしつつ紅茶を淹れる。
ソーサーにさっき貰ったクッキーを乗せて、彼の前に置く。
『どーぞ…お持たせですみませんが』
「お気遣いすみません…」
軽く頭を下げられた。笑いも収まったらしい。
そして紅茶を一口。
「美味し…！」
うん、そうだろそうだろ。
俺これ好きなんだよね。分かってくれたか。
少し機嫌も良くなった。
一人で頷いていると、彼が言った。
「あの…おでこ赤くなってますよ…？」

本当傷を抉るのが上手い人だ。穴があったら入りたい。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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