【相棒】警察庁からのスパイに恋を (ページ10)

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9話ページ10

「全然大丈夫ですよ」

黒井は笑って返し、コーヒーを一口すすった。

「ん、このコーヒー美味しいですね」

黒井は感嘆した。冠城は得意気に微笑んだ。

冠「なんせ豆を挽く所から作ってるからね」

チラリと杉下の方を向くが余り関心を示しているようでは無かった。

冠城達の話よりも杉下は新聞の記事を読んでいた。

「杉下さん、何読んでるんですか？」

杉「この記事です」

杉下は新聞の一つの記事を指した。

冠「警官殺しの記事ですね」

冠城も話に加わってきた。

杉「ここ、ここを見て下さい」

杉「この情報は被害者のことが事細かに書かれています。少し気になります」

「この新聞だけ知りすぎてると？」

杉「ええ」

黒井が次の言葉を言おうとした所で青木の電話が鳴った。

青「なんだ？」

電話口から土師の声が聞こえた。

土『後輩連れ出して何やってんだ。仕事だぞ』

青「はいはい、行くよ」

ピッ

青木は電話を切ると黒井を見た。

青「おい、黒井。仕事だってさ、行くぞ」

そう言い行く青木を黒井は後ろを追った。