18話 ページ19
杉「神戸くんと仲が良いのですね」
「同じ警察庁の人間でしたからね」
冠「ああ、そうか……」
冠城は頷いた。杉下は真っ直ぐ黒井を見ている。
「まあですから別に下心は何も無いですよ」
杉「そうですか」
杉下は椅子に座り直してこの会話の終わりを告げた。
「で、情報欲しいですか?」
冠「うん」
「では……被害者は記者の人達に情報を流していたそうです。で、1番仲が良かった記者が杉下さんが昨日気になっていた新聞の記者だったらしいです」
冠「へぇ……」
「ですが、最近は情報を流さなくなったそうですよ」
冠城は納得したように頷いた。
冠「それなら、殺すのも納得だね」
「まあこんなとこです。伊丹さんは私が教えたこと、言わないでくださいね」
冠「うん」
冠城は笑顔で頷いた。
「では」
黒井は時計を一瞥するとサイバー課へと帰って行った。
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「ただいま戻りました〜」
黒井がサイバー課に戻ると伊丹と芹沢が青木と何か話していた。
だが黒井を見つけるとこちらに駆け寄って来た。
伊「ああ、黒井さん。待ってましたよ」
芹「調べて欲しいことがあって。お願い出来るかな」
黒井は快諾し、自席に座った。
「調べて欲しいことって何ですか?」
伊「泉悠人っていう新聞記者の居所です。アイツ、仕事場と家捨てて逃げやがった」
伊丹はしかめっ面で言い放った。黒井は黙って調べ始める。
「青木先輩も手伝ってくださいよ」
調べている間黒井は青木に言った。だが青木は構わずネットサーフィンをしている。
「青木先輩……」
黒井は呆れたように言うとまた黙って調べた。
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作者名:Rei | 作成日時:2023年10月22日 14時